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【社説】また起きた論文操作、「黒い慣行」今度こそ断ち切れ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
また、黄禹錫(ファン・ウソク)事件(元ソウル大学教授の論文ねつ造事件)の亡霊がよみがえった。韓国内の大規模病院の胸部外科医らがデータを操作して、国際有名ジャーナルに論文を発表した事実が明らかになったのだ。最近、ソウル大学研究真実性委員会は国内の医師11人が米国胸部外科学会誌に載せた心臓奇形手術の関連論文に不正行為があったという結論を下した。論文の著者がソウル大・セブランス・サムスンソウル・世宗(セジョン)病院など国内を代表する医療機関に所属しているため、その衝撃はより大きい。

論文は特定心臓手術の生存率を水増ししたという疑惑を受けている。論文には4つの病院で27年間に心臓奇形手術を受けた患者167人中19人しか死亡しなかったと記されている。だが各病院の死亡者は、これよりはるかに多いことが分かった。結局データを人為的に変えて特定手術の成功率が高いように見せたということだ。今回の操作波紋から国際社会は再び、韓国研究界に疑いのまなざしを向けることになった。特に特定手術の生存率を信じて命を任せた患者とその家族は、これらの医師に激しい背信を感じたに違いない。

操作疑惑は、論文著者のうちの1人の情報提供によるものだと伝えられた。情報提供者は、ソウル大病院に提供した数字と実際に論文に掲載されたデータが違うという事実を後で知って問題を提起したという。内部に提起者がいたのは大変幸運だった。だが責任著者として参加したソウル大教授は論文のねつ造疑惑に関して「医大の慣行によって引き起こされたものであり、論文の進行状況をしっかり取りまとめることができなかった」と学校側に明らかにしたと伝えられた。研究不正が慣行ならば、これは並大抵の深刻な事案ではない。今後も論文ねつ造の悪循環が繰り返す可能性があるからだ。


韓国社会は2006年、黄禹錫事件によって研究不正の弊害を目撃した。当時ソウル大は「世界の科学界に汚点を残したことについて痛烈に反省しながら、汚辱を踏んで新しい気風を作る」と宣言した。だが今年も、ソウル大獣医大の教授が論文データを操作した容疑で解任されるなど研究不正は絶えることなく続いている。ソウル大と医療界は、研究共同体の内側の温情主義から抜け出して、「黒い慣行」を厳しく懲戒しなければならない。



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