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日産GT-Rを支える匠の手(2)…10ミクロンの差も感知

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

(上)匠であり自らもGT-Rを所有する牛頭信光さんがエンジンを組み立てている。(下)GT-Rに搭載される545馬力のVR38エンジン。前部にエンジンを組み立てた匠の名前が入っている。(写真=韓国日産)

日産のエンジンの匠は徒弟式で選抜されて訓練を受ける。黒澤さんのような古参の匠が部品組み立て分野の職員を相当期間観察した後、才能があると判断される人材がいれば準匠候補として抜てきする。その後、一定の訓練を受け、国家が与える内燃機関組立て技能士1級資格を取得すれば準匠となる。準匠で相当期間の経歴を積んでこそ、正式に匠となることができる。

一般的に入社後6カ月で部品の組み立てができるが、準匠になるほどの熟練度に達するには2年以上かかる。その4人の匠が一般組み立て部署の職員20人と一つのチームを組んで作るGT-R用のエンジンは一日に17基、1カ月に500基にしかならない。基本部品の数だけで374個にもなり、エンジン1基が完成するのに6時間かかる。もちろん手作業を通したエンジン組み立ては簡単なことではない。黒澤さんは「エンジンを組み立てるうえで重要なチェックポイントだけで120カ所を超える」と話した。

組み立てはクリーンルームと呼ばれる小さな作業室で行われる。クリーンルームは23度の温度と52-57%の湿度を常に維持しなければならない。気圧も調節する。外部気圧が1なら部屋の中は1.2程度に合わせる。塵が高気圧から低気圧側に移動する原理を利用し、外部の異質物の侵入を防ぐためだ。温度、湿度、気圧調節も機械を利用せずコンピューターを通じて電子式にする。機械を利用する場合、機械自体で汚染物質が生じることがあるという懸念からだ。出勤すると、クリーンルーム専用の服装に着替えるのは基本中の基本だ。このため匠は「高いレベルの清潔度を維持しなければならない食品会社の職員と似ている」と説明する。


組み立て作業は非常に精密だ。10ミクロン単位まで測定できる鉄の巻き尺を使う。巻き尺を部品と部品の間に入れて部品の間隔などを精密に測定して調整する。匠は部品と部品を強く締めない。GT-Rのように高速トラックを走るスポーツカーの場合、運転手が激しく運転することが多いが、一律的に強く締めておけば早く摩耗する。もちろんどの程度の間隔を残すかは定められていない。それを調整するのが匠の役割だ。



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