イランの核兵器開発を中断させる歴史的な突破口が開かれた。

スイス・ジュネーブで交渉を行った米国など６カ国の強大国とイランは２４日（現地時間）、イランの核活動を制限する代わりに経済制裁の一部を解除することで合意した。大量破壊兵器（ＷＭＤ）放棄－経済協力－安全保障－関係正常化と続く「リビア式モデル」に発展する可能性があるとみられる。

核兵器開発疑惑を受けているイランは５％水準以上のウラン濃縮中断、既存の２０％濃縮ウランの濃度低下、遠心分離機追加設置の中断などを約束した。核兵器の製造に使用される可能性が高いウラン高濃縮活動を放棄する代わりに、原子力発電所用の低濃縮ウラン生産権限は認められた。２０％濃縮分を追加で濃縮すれば、数カ月以内に核兵器として使用される９０％濃縮ウランを得ることができる。


また別の核兵器原料のプルトニウムを生産できるアラクの重水炉建設を継続しないことに同意した。これとともにナタンツとフォルドの地下濃縮施設に対する国際原子力機関（ＩＡＥＡ）の常時査察も許可した。

「Ｐ５＋１」（国連安保理常任理事国＝米国・ロシア・中国・フランス・英国とドイツ）は対イラン経済制裁を制約的・斬新的に緩和していくことにした。これを受け、イランは今後６カ月間、凍結された海外資産４２億ドルを回収し、石油化学製品と車両関連品目など１９億ドル相当の輸出を再開できる。ホワイトハウスは全体的に約７０億ドルの制裁緩和効果があると見込んでいる。

双方は今回の臨時合意案が今後６カ月間維持される場合、イランが今後、核兵器を作らないという条件の下、最終合意案を出す予定だ。オバマ米大統領は「今回の核交渉はイランの核兵器プログラムに対する世界的な懸念を解消するための重要な最初の進展」と評価した。イランの最高指導者ハメネイ師はロハニ大統領への書簡で「より良い進展のための基礎になるだろう」と書いたと、ロイター通信は伝えた。



イラン、核譲歩で７０億ドルの制裁緩和…北核交渉にも影響及ぶ可能性（２）