1ドル=1057.9ウォンと、今年最高値に迫っている。
◆6月以降の通貨高は世界2位
最近の急激なウォン高は国際金融市場に見られる「ドル安+エマージング通貨高」の影響を受けている。米国の量的緩和縮小(テーパリング)は当分ないという見方が強まりながら表れた現象だ。その中でもウォン高の速度は目を引く。国際決済銀行(BIS)が為替レートを集計する61通貨のうちウォンの上昇率(6-10月)は8.3%と、ポーランドに次いで2番目に高い。景気回復傾向が見えるユーロ(5%)よりも速い。
ウォン高の最大の理由は、韓国の莫大な経常黒字で外貨供給が増えている点だ。今年1-9月の経常黒字は488億ドルで、昨年1年間の黒字額(431億ドル)をすでに超えた。年間では過去最大の660億ドルに達する見込みだ。
大規模な経常黒字は最近始まったことではない。通貨危機以降、経常黒字が固まり、規模も膨らんでいる。一方、韓国ウォンの方向性は定まっていなかった。昨年は1.7%のウォン安ドル高となった。米国と欧州の金融不安などで資本の流れが不安定だったからだ。今年上半期もウォン高の予想を覆し、北核リスク、キプロス事態のため外国人資金が流出し、ウォン安となった。しかし7月以降は方向性が明確になった。金融市場が安定を取り戻した中、韓国市場の魅力が浮き彫りになり、ウォン高は急速に進んでいる。
◆今年の黒字660億ドル…過去最大
ウォン高はしばらく停滞する可能性がある。まず政府が市場状況に注視している。19日にはスムージングオペレーション(微細調整)に動いたという。20日にも公企業を動員したドル買いがあったと市場はみている。
韓国、経常黒字で「ウォン高」危機(2檁
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