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【取材日記】国格がかかるフィリピン派兵、国会の同意が急がれる=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
スーパー台風30号が襲ったフィリピンの被害が膨らんでいる。死者と行方不明者は5000人を超え、財産被害は集計さえも難しい状況だ。最大被害地のタクロバン地域の住民は生活の基盤を捨てて脱出するのに忙しい。当然、世界各国も救助隊と軍を派遣し、生存者の捜索に取り組んでいる。韓国の曹渓宗をはじめ、国内のデパートや企業も救援のための募金に参加している。

しかし政府レベルでは16日に輸送機2機を支援したのがすべてだ。12日に自衛隊の先発隊を送り、1000人の兵力を追加で派遣することにした日本の迅速な姿とは対照的だ。もちろん韓国国防部も今後、工兵隊と医療チームの約400人を派兵する計画を立て、実務作業を進めている。

緊急救助時間は逃したが、再建活動にも参加するということだ。フィリピンは韓国戦争(1950-53)当時に7420人を派兵し、大韓民国を守るのに寄与した。最近は韓国が生産するT-50訓練機を購入する意向も表した。外交と経済的な交流が増えていて、韓流ブームで文化的にも近い国だ。


そのフィリピンのために今は私たちが動くべき時だが、障害がある。韓国軍を海外に派兵できる法的根拠がないからだ。2009年、国連の平和維持活動参加に関する法律が国会を通過したが、ここには被災地域に対する派兵内容がない。国連の要請がある場合、戦争や紛争地域に派遣するという内容がすべてだ。したがって今回のように被災地域に緊急に軍を投入しなければならない場合、「国会は国軍の海外派遣に対する同意権を持つ」という憲法(第60条第2項)条項に基づき、国会の同意手続きを踏まなければならない。

しかし現在のように与野党の対立が深まった状況で、迅速に国会の同意が得られるかどうかが心配だ。

まず国防部は法的な枠内でフィリピン援助と再建のための派兵の準備に拍車を加えると同時に、国会に協力を積極的に要請しなければならない。国会も速やかにフィリピン派兵案に同意する必要がある。国家機関の大統領選挙介入疑惑に対する特検捜査をするかどうかなど国内の問題が足かせになってはならない。緊急救助と被災者を支援するための派兵は、国会の同意を受けなくても可能になるよう法律を整備することも検討するのがよい。日本はすでに1992年、自衛隊の緊急援助隊派遣が可能になるよう法律を改正している。救援と再建は支援が必要な時に手を差し出さなければ効果がない、時間との争いだ。人道的支援を必要とするところに適時に近づいてこそ、大韓民国の国格も上がるだろう。

チョン・ヨンス政治国際部門



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