米国市場で「安い車」というイメージだった現代（ヒョンデ）自動車が、プレミアム自動車ブランドとして新たに生まれ変わるために努力を続けている。現代車は来年４月、「新型ジェネシス」を発売してプレミアム市場における本格的な地位確保を狙う。

１２日（現地時間）、米国カリフォルニア州タスティン市の現代車ディーラー「タスティン現代」で会った現代車米国販売法人のデイブ・ズコフスキー（Ｄａｖｅ　Ｚｕｃｈｏｗｓｋｉ）販売担当副社長は「来年は現代車がプレミアムブランドとして跳躍できるチャンス」と自信をのぞかせた。ズコフスキー副社長は、その理由として現代車の米国市場での占有率よりプレミアム車種の市場占有率が高いという点を挙げた。「米国市場における現代車占有率が４．６％台にとどまっているのに対し、プレミアム車種は２万８０００台を販売して市場占有率が６．８％に達する」と話したズコフスキー副社長は、「現代の高級車が市場で人気があるという証拠」と説明した。「来年は現代車の市場占有率を４．７％に上げて、プレミアム自動車は３万５０００台を販売して占有率８％を達成することが目標」という言葉も付け加えた。

実際、過去１０年間の米国市場での現代・起亜車の主力販売車種は、低価格小型車から中・大型車種に変化してきた。


２００１年には米国市場で販売されていた現代・起亜車両のうち５６．３％である３２万１１４９台が小型車だったが、１０年を経た現在ではソナタやオプティマ（Ｋ５）、ソレントなどの中・大型新車はもちろん、ジェネシスやエクウス、Ｋ７などの大型車種の販売量が全体販売量の５５％（５８万１８７９台）を占めている。

現代・起亜車を購買する客層の年間平均所得水準が高まったことも注目に値する。昨年基準の現代車購買層の平均所得は８万３５５７ドル、起亜車購買層は７万５６４０ドルだった。トヨタやホンダなどライバル車種購買層の平均所得の７０～８０％水準だった過去とは違って似たような所得水準となり、「中産層が乗る車」としての位置づけが固まってきたと分析できる。

現代車が来年４月に発売する新型ジェネシスに大きな期待をかけているのもこのためだ。ズコフスキー副社長は「最近、モデルの老朽化と供給制限のせいで厳しい販売状況に直面していた」とし、「新型ジェネシスの発売を機にプレミアム市場で跳躍できるだろう」と話した。