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元IMF総裁「静かな台風“経済危機シーズン2”が来る」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
フォーラムに出席した他の碩学者たちもストロスカーン氏の主張に共感を示した。米国のブルッキングス(Brookings)研究所コリン・ブレフォード選任研究委員は「最近、グローバルの経済危機は財政・金融危機と政治リーダーシップの危機が重なって現れる“二重危機”の様相」だと診断した。彼は過激主義者(maximalist)の台頭に注目した。また「政治が分権化され隙間が大きくなり、両極端の政治的な性向を代弁する人々の声もこれにあわせて大きくなっている 」と述べた。政策の立案において、利害関係が一層複雑に絡んで国家指導者は国外より国内問題の解決に没頭せざるを得ないという話だ。

オックスフォード大学のトーマス・ヘイル教授も、同じく「米国ティーパーティー(共和党内の強硬の有権者団体)などの事例がそうで、中国内の対立も同じ流れ」とし、世界各地で同時に起きている現象だと言った。国内の政治のために主要国が国際舞台で協力することがだんだん難しくなっているという分析だ。北京大学のチャングオ・シー副教授は「中国も昨年、選出された新しい指導者が明確な方向を提示していない。第18次3中全会(中央委員会3次全体会議)がもうすぐ開かれるが、これといった政策の方向が表に現れてこなかった」と懸念した。

ストロスカーン氏は世界のリーダーシップと協力の不在がもたらす危機を「静かな台風」になぞらえた 。「まるで台風が徐々に形づくられているような感じだ。経済が活力を失って正常に成長しない状況が続くだろう」とした。それで、短期的には「米国が量的緩和の縮小に入ると新興国を中心に為替戦争が起きるのも有り得るだろう」と予測した。


警告音は大きくなっているが解決策はそれに適合していないというのが問題だ。トーマス・ヘイル教授は「現在私たちが経験しているグローバル・ガバナンスの構造的な限界があまりにも大きい。このために問題を一気に解決する『シルバーバレット(silver bullet)戦略』すなわち一つの正解は見つけるのが難しい」と述べた。彼は「短期変化ではなく、長期改革に方向づけて、実行していかなければならない」と提言した。

今回の行事を主催した世界経済研究院の司理事長も「大きな変化の波を誰よりもよく理解してこれに積極的に対応することが何より重要だ」と強調した。

同日のフォーラムでは、主要20カ国(G20)首脳会議を国際リーダーシップと協力を取り戻す場として活用しなければならないという主張が提起された。カナダのトロント大学モンク国際学センターのジョン・カートン(John Kirton)教授は「G20の中から多くの解決策を出したし、速度はかなり遅いが進展もさせた」と明らかにした。IMFのイサベル・ マテオス・イ・ラゴアジア太平洋局長も「国家指導者たちはG20首脳会談を通じて協力を追求すればより良い結果をもたらすという点を国民に説得しなければならない」と述べた。



元IMF総裁「静かな台風“経済危機シーズン2”が来る」(1)

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