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【社説】死生決断方式の「分裂の政治」を正常化するときだ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
10月のカレンダーをめくりながら、どこかの戦場のように必死に戦ってきた政界に変化を求めている人が少なくないだろう。ちょうど一昨日は再・補欠選挙の結果が出て、昨日は朴槿恵(パク・クネ)大統領が国家機関の選挙介入疑惑事件について、長い沈黙を破って変化の糸口を示した。

朴大統領は「多くの疑惑について法と原則に従って確実に明らかにしていくつもりだ。責任を問うことがあれば問うし、再発の防止策づくりも進める」と述べた。徹底捜査→責任者の処罰→再発防止を明確に宣言したうえ、政治的な中立を守るべき主体として、国家機関だけでなく公務員個人を具体的に明示することにより、大統領の状況に対する認識の厳重さを示した。

これまで朴大統領の周辺では、野党が今回の事件を「選挙不服」と「伝統性問題」に持っていくことを心配する意見が多かったのは事実だ。朴大統領の昨日の発言をみると、徹底的な捜査を通じて正面突破することで、むしろ選挙不服論を静めることができると判断したものとみられる。正しい認識であり、政治の正常化に向けて幸いなことだ。朴大統領は、この約束が現実において屈折されずまっすぐに貫徹できるように最後まできちんと措置を進めるべきだ。


民主党をはじめとする野党も、たとえ彼らが要求した大統領の謝罪や関連部署長の更迭がなかったとしても現実政治的で得られる最大限を得たものと受け止めなければならない。本質的に前政権で起きた疑惑事件を現大統領が謝罪することや、捜査と裁判が進行中の事件について関連部署長を更迭することは、すべて筋道に合わない。

政治の変化条件として用意されたもう一つの糸口は、極端な政治へと突っ走ってきた民主党の再・補欠選挙の敗北だ。民主党は、朴大統領の政権後に行われた今年4月の選挙に続き、今回の10・30再・補欠選挙でも負けていて、昨年の総選挙と大統領選挙の敗北まで2年間0対4で完敗している。合理的な政治を標榜し、党権を握ったキム・ハンギル代表さえ、場外政治を主導して極端性の沼にはまってしまった。

ついには、文在寅(ムン・ジェイン)議員の「大統領選挙は不公正だった」という発言と新人議員らの「内閣の総辞任論」へと広がり、今回の再・補欠選挙敗北の致命傷となった。有権者は、国家情報院(国情院)の大統領選挙介入疑惑事件に対する適切な問題提起には共感するが、それを3000万人の国民が投票に参加した18代大統領選挙の正当性の問題に連結させる言動を許さなかった。民主党やキム・ハンギル代表の指導部は、敗北の原因を合理性、穏健性、妥協性を失った極端な政治の形態から見いださねばならない。

深刻な“政治の行方不明”は、相当な部分が国情院の事件に対する大統領の「我関せず」という態度と民主党の極端的な政治形態に原因があった。国民もすでに死生決断方式による戦闘政治に極度の疲労感を感じている。朴大統領の前向きな立場表明と民主党が謙虚に現実を認めることで、政治が正常化されることを期待する。



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