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【コラム】財閥と占い師、そして小説家=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ただチェティ教授の言及ではなくても、今年のノーベル経済学賞共同受賞をめぐっては学界で意見が入り乱れている。ロンドン政経大学のジョン・ケイ教授は15日付フィナンシャルタイムズへの寄稿で、シラー氏とファーマ氏の理論をコペルニクスの地動説とプトレマイオスの天動説に例えて「この2人がノーベル物理学賞を共に受けたのと同じだ」と皮肉ったほどだ。

さあ、再びインターナショナルニューヨークタイムズの21日付コラムに戻ってみよう。小説家キム・ヨンハ氏の文のとおり、韓国の財閥は果たして呪術にハマっているのか。この前、中堅企業オーナーから興味深い話を聞いた。ある企業会長のニックネームが「未来を見るおばけ」だというものだ。彼は、ほかのお金持ちたちが、売りに出た日本のゴルフ場をもの欲しげに見ている時、日本円に投資して金融会社や国内屈指の製造企業らの持分も買い入れ転売しながら収益を出すおばけのような手腕を発揮するという。韓国内の主要グループはどうなのか。グループ職員の平均IQはそんなに高いほうではなく、それで天国に行けばアインシュタインから為替レートでも予測しろとの指示を受けるかも知れないはずだが、彼らの報告書は政府も参考によく目を通すような資料だ。

おばけも舌を巻くほどの予知力を発揮する会長のように、この頃の韓国の大企業オーナーは長年の現場経験とカン、そして商売人の生命である信用で経営するのに呪術の助けは必要ない。また、絶対に小説を書かない。数字と科学に基づいて将来に備える、チェティ教授のコラムの題名のとおり「経済は科学」だと信じる経済学者だ。


キム・ヨンハ氏のコラムで言及された崔泰源(チェ・テウォン)SK会長の場合、呪術にハマったのではなく、持分構造が脆弱な重圧感のせいで「義兄のモチもおいしくなければ買って食べない」という父親〔崔鍾賢(チェ・ジョンヒョン)会長〕の教えをしばらく忘れた行動とみるべきのようだ。一部の財閥が、過去に一時占い師をそばに置いて新入社員を選抜したのは、それだけ会社に害を及ぼさない人を選び出すための当時の異色な面接方式と理解すれば良いようだ。天下の諸葛孔明も、反逆の相がある魏延を起用したことに大きく後悔したのではないか。キム氏のコラムは、今でも依然として韓国財閥が占い師に依存するような誤解を呼び起こす素地が高い。韓国財閥自らが占い師なのだから。

チョン・ソンク経済部長



【コラム】財閥と占い師、そして小説家=韓国(1)

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