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【社説】個人負債の減免、その後がさらに重要だ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今年、韓国政府が個人負債を減免する対象者が60万人を超えた。朴槿恵(パク・クネ)大統領の脆弱階層の自活という大統領選挙公約に従ったものだ。種類もいろいろだ。国民幸福基金が約18万人、微笑金融・日差しローン・新しい希望の胞子が30万人、信用回復委員会が約7万人のワークアウト対象者を救済した。約2万世帯のハウスプアも支援を受けた。建国以来、最大規模だ。借金のために正常な経済活動が難しい社会的弱者を助けることをとがめることはできない。信用不良者を放置した時にかかる社会的費用を勘案すれば、かえって借金減免が効果的だという政府の主張も理解はできる。

問題は、市場に誤ったサインを送っているという点だ。大統領選挙の時からわき上がってきた住宅担保の集団貸付の延滞率は9月末でも1.91%の高空飛行を繰り返している。今年の個人再生申請は史上最大の10万人を超える見通しだ。「持ちこたえれば結局、国が個人負債を返す」というモラルハザードが招いた不吉な兆しだ。さらに大きな問題は、借金を減免した後だ。受恵者が再び借金の泥沼に落ちれば借金減免は何の意味もない。そのような意味で、李明博(イ・ミョンバク)政権の時に国民年金を担保に融資を斡せんした制度は良い反面教師だ。この制度を利用した約6600人のうち半分が利子さえまともに返せないでいる。根本的に償還能力を引き上げない限り、再び借金の泥沼に落ちるのは時間の問題だ。

政府は、借金減免が今回かぎりで終わるという原則から明確にしなければならない。そうでなければ大統領選挙を行う5年周期で借金減免の悪循環が繰り返されかねない。また、今も毎月4万人を超える債務不履行者が発生している。誠実に元利金を返してきた庶民の相対的な剥奪感も推し量るべきだ。家計負債は経済成長→所得増加→償還能力向上という正攻法で解決していかなければならない。借金減免よりも、どのように受恵者の自活意志を培って経済の好循環構造に編入させるかが、さらに重要な課題だ。長期延滞者の中で、償還能力が足りない高齢者や基礎生活受給者は、借金減免よりも福祉安全網を拡大して解決する方案も検討すべきだ。

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