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【コラム】技術・組織革新を導く「魔物」クラウド=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
この頃韓国内では広帯域ロング・ターム・エボリューション(LTE)ネットワーク構築が活発だ。来年、全国サービスを目標に移動通信3社が基地局の建設に拍車を加えている。移動通信会社はこの広帯域LTEに移動通信の大勢であるLTE-Aだけでなくモバイルインターネットテレビ(m-IPTV)などへサービスを拡大し速度競争で優位に立とうという戦略だ。

それならば、世界5大陸の中で最も立ち後れながらも次期新興市場に浮上しているアフリカの移動通信市場の現実はどうだろうか。世界がサービスの速度競争にひた走るように、アフリカもやはり老若男女問わず誰もがスマートフォンを使っている。西部アフリカ、大西洋沿岸に位置する国ガーナ。気候と同じぐらい移動通信のサービスの速度競争も熱い。この国の代表的な移動通信会社であるサーフラインコミュニケーションズは、最近モバイルデータ市場の変化に歩調を合わせてLTEネットワークを商用化した。サーフラインはまた、モバイルデータサービスを西部や中央アフリカに拡大するためにクラウドを導入し、これを通じて業務効率化と向上したサービスを顧客に提供できるようになった。

ここで注目する部分は、スマート機器に連結されたネットワークがクラウド技術を使っているという点だ。具体的にスマートフォンのアプリを可能にするのもまたクラウドだ。実生活で適用された事例をもう少し見てみよう。午前中に自動車に乗って出勤しながらスマートフォンで交通状況を確認し、最適経路を探して、音楽ストリーミングサービスを利用しながら決済をスマートフォンに設定されたアプリで行う。これらすべてのものを可能にするのがクラウドだ。モバイルとクラウドは絡み合っている世界だ。このように今日すべての情報を容易で効率的に利用可能にさせる、見えない「エンジン」がまさにクラウドである。


市場調査機関ギガオームによれば2014年クラウドコンピューティング投資は1580億ドルに達するという。同じくガートナーも今年、世界企業の60%がクラウドを導入すると予想した。このようにクラウドがビジネス環境を新しく革新するのにエンジンの役割を正確にやり遂げているということだ。

クラウドは、コスト削減手段ではなくビジネス革新を導く成長エンジンだ。モバイル装置の拡散、リアルタイムデータ、ソーシャルメディアの成長、分析などが情報技術(IT)需要を引き出し、この全てのものがクラウドに連結するものだ。そしてクラウドで連結されたすべての知識と情報が、簡単に共有されてこれがビジネス革新へとつなげていく。ベトナムの最大銀行の1つであるティエンポン銀行は、営業拡張と顧客サービス向上のためにクラウドを導入し、その結果銀行業務とサービスが大きく改善されてクラウド導入1年もならないうちに顧客数が50%増加したという。

厳密に言ってクラウドは新しいビジネス戦略だ。新しい製品とサービス開発をより一層迅速にする。顧客関係を戦略的に形成でき、顧客と職員の専門知識を共有できる。クラウドは単純に技術革新だけでなく、組織文化の革新まで引き出す「魔物」だ。

トム・ソング韓国IBMソフトウェアグループ副社長



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