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【コラム】東京都知事へ=韓国 

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
7日のアルゼンチン・ブエノスアイレス国際オリンピック委員会(IOC)総会の記者会見で質問した韓国の記者です。まずは、2020年夏季オリンピック(五輪)の招致、おめでとうございます。質問をした時に話しましたが、2018年に韓国で、2020年には日本で、それぞれ冬季・夏季五輪が開催されるのは大きな意味があります。それで「アジアでの連続開催が五輪、北東アジア地域情勢に与える影響」を尋ねました。猪瀬直樹東京都知事の答弁は正直、残念でした。「質問の真意が何か分からないが、東京の2020年五輪招致はすでに確定した。2018年に平昌(ピョンチャン)で五輪が開催されるからといって2年後に東京で開催されることはないという決まりはない」という内容でした。

最初は通訳を疑いました。しかし竹田恒和招致委員会理事長から「アジア国家の相次ぐ開催がスポーツはもちろん、地域情勢の発展にも役立つことを願う」という回答があったので、質問が誤って伝えられたわけではないようです。会見後、日本の記者が近づいてきて、「(知事が)なぜそのように答えたのか分からない」と話していました。知事から“妄言製造機”のイメージを払拭し、韓日関係に対する希望ある発言を期待したのは、行き過ぎたことだったのでしょうか。あるいは韓国に対して無条件に敵対フレームを持っているのではないかと心配になります。ある日本人記者は「(知事が)あまりにも疲れているようだから理解してほしい。代わりに謝る」と言いました。

五輪招致戦は長い戦いです。知事は7月、ゆり子夫人を脳腫瘍で亡くす痛みも経験されました。そのような大変な過程を乗り越えて五輪を招致しただけに、2020年東京五輪はよりいっそう貴重なものだと思います。IOCは五輪憲章で五輪の基本原則として「スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てる」ことを挙げています。真の五輪の成功のためには、隣国との調和のとれた関係と協力が重要です。東京五輪が開催される2年前に平昌五輪を開催する韓国の経験は日本に大きく役立つ可能性があります。


福島原発の放射能汚染水問題もより確実に整理しなければいけません。安倍晋三首相がIOC委員を相手に「政府が保証する。いかなる問題もない」と述べましたが、翌日、東京電力側は「すでに流出した汚染物質があるというのが私たちの公式的な立場」と首相の発言を覆しました。知事は総会の記者会見中に「記者が事実でないことを広めている。汚染水流出問題は完全にコントロールされている」と話しましたが、この発言とも食い違います。これに対する責任ある説明が求められます。

IOC総会場で、ある欧州系委員は匿名を前提に「IOCとしては日本政府の約束を信じるしかない。日本政府の対策が失敗するという保証はない。その代わり約束は必ず守られなければいけない」と話しました。安倍首相、知事に胸に刻んでほしい言葉です。2020年東京五輪がアジア、さらに世界を一つにする祭りとして成功することを心から祈ります。 (中央SUNDAY第340号)



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