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【グローバルアイ】帝国意識と辺境認識=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「帝国の幻想がついに壊れた」。英国下院で先月29日、対シリア軍事介入同意案が否決されると、日刊紙ガーディアンにこうした見出しのコラムが掲載された。歴史家アーノルド・トインビーの孫娘である同紙の看板コラムニスト、ポーリー・トインビー氏は「私たちはもうそれほど強くはなく、過去のように裕福ではなく、多くの戦争に疲れたという事実を受け入れなければいけない。もうこれ以上の虚勢はよくない」と主張した。

英国議会が政府の戦争同意を拒否したのは231年ぶりのことだ。20世紀半ばまで数十カ所を植民地としていたこの国は、第2次世界大戦後、米国とともに世界秩序を維持するグローバル警察国家を自任してきた。韓国戦争(1950-53)に米国に次いで多くの兵力を送り、01年のアフガニスタン、03年のイラクでもそうだった。1999年のコソボ空襲当時は米国よりも積極的だった。

英国は貧しい国を支援する政府開発援助(ODA)にも米国に次いで大きな寄与をしてきた。経済規模を考えれば米国以上だ。昨年の場合、国民総所得(GNI)の0.56%(米国は0.19%)を援助した。韓国の数値は0.14%だ。


この国の国民は国際問題に関心が多い。アムネスティインターナショナル、世界自然保護基金(WWF)、オックスファムなど国際的人権・動物・貧民保護団体が並んでいる。2011年の東日本大震災当時は田舎の小さな教会でも募金運動が行われた。メディアで国際ニュースが占める比率も格別に大きい。視聴料で運営されるBBC放送の海外勤務職員は600人以上にのぼる。帝国運営の慣性と習性のほかには考えにくい。

英国政府は、70%ほどの国民がシリアへの武力対応に反対していることに当惑すると明らかにした。失業者が増え、福祉も縮小される中、他国の戦争に使うお金がどこにあるのかという反発が強かった。新しい原子力潜水艦の導入も難しいほど厳しい経済の現実が帝国的意識の虚像を剥いでいるところだ。

ポーリー・トインビー氏の言葉のように弱まった国力を自虐的に見る英国人が増えているが、実際、英国はその帝国的実力以上の虚勢で多くの利益を得てきた。経済力の面で同じか優位にあるフランスやドイツよりも国際社会での発言権が強かったし、それだけ国益を得ることができた。

英国とは反対に韓国は国際懸案を「対岸の火」のように眺めるケースがかなり多い。韓国にも人権団体があるが、シリア政府の化学兵器使用疑惑に対しては特別な言動がない。政府は外交部報道官の短い論評を公式立場表明とした。最近のエジプトのデモ民間人射殺事件に対しても同じだ。韓国人または韓国企業がすぐに被害を受けたり経済に打撃を受けない限り、大きな関心にはならない。3年前に主要20カ国・地域(G20)首脳会議を開催してグローバルリーダー国家になったと宣言した韓国。まだ辺境意識のままなのかもしれない。

イ・サンオン・ロンドン特派員



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