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「愛国歌拒否の李石基議員、赤旗歌は歌った」…内乱陰謀容疑で捜査=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年5月の党中央委員会で大規模な暴力事態を起こし、国民に衝撃を与えた統合進歩党が、今度は党所属の李石基(イ・ソッキ)議員が内乱陰謀容疑で捜査線上に上がり、波紋が広がっている。現役国会議員が内乱陰謀容疑で捜査を受けるのは憲政史上初めて。

捜査当局によると、李議員は5月初めソウルで開かれた京畿東部連合内部会議で、「戦時に備えて物質的・技術的な準備をするべき」とし、武装蜂起への対応を促す趣旨の講演をした疑いだ。この講演では、「有事に備えて銃器を確保し、武装しろ」などの発言も出てきた。

また李議員は統合進歩党の金美希(キム・ミヒ)議員、金在ヨン(キム・ジェヨン)議員ら約130人が集まった京畿東部連合の会合で北朝鮮軍軍歌の「赤旗歌」を合唱したと、当局は把握している。「民衆の旗、赤い旗は戦士の屍をつつむ」という歌詞で始まる赤旗歌は北朝鮮の革命歌謡だ。


捜査当局の関係者は「李石基議員は党公式行事で国歌斉唱を拒否して物議をかもしたが、北の軍歌の赤旗歌を斉唱したのは、彼らの理念をよく表わす証拠」と述べた。そのほか、京畿東部連合行動綱領には「韓国内の進歩政党を掌握した後、積極的に議会に進出し、“決定的時期”を準備する。決定的時期になれば、武装蜂起を通じて(北朝鮮を)支援する」という内容もあるという。

国家情報院はこうした発言が入った録音物を確保し、行動綱領などを令状請求で証拠資料として貼付した。捜査当局のある関係者は「京畿東部連合の人たちが北側と直接接触したという情報があり、事実関係を確認中」と述べた。

国家情報院は28日午前、李石基議員をはじめとする党幹部の自宅や事務室など18カ所に対し、内乱陰謀(刑法90条)および国家保安法7条の称揚・鼓舞等の容疑で家宅捜索を実施した。うちホン・スンソク京畿道党副委員長、ハン・ドングン前水原市委員長、イ・サンホ京畿進歩連帯顧問の3人を現場で逮捕した。

国家情報院の職員約20人は午前8時10分ごろ、国会内の李議員の事務室に到着し、家宅捜索を試みたが、統合進歩党の役員が激しく抵抗した。統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)代表、呉秉潤(オ・ビョンユン)議員、李相奎(イ・サンギュ)議員、金在ヨン(キム・ジェヨン)議員、金美希(キム・ミヒ)議員らは、李議員の執務室の前で深夜まで国家情報院の職員と対立した。李正姫代表は「大統領選挙の不正の実体が明らかになり、危機に陥った青瓦台(チョンワデ、大統領府)と解体直前の国家情報院が維新時代の容共造作劇を21世紀にしている」と主張した。

結局、この日午後10時10分ごろ、国家情報院側は多数の捜査要員を投入して事務室に入ったが、この過程で統合進歩党側と激しい衝突もあった。検察は統合進歩党側の家宅捜索阻止を明白な公務執行妨害行為と見なし、暴力を行使した党役員を処罰する方針だ。

李石基議員はこの日終日、姿を現さなかった。検察は近く李議員に対する逮捕同意案を国会に送り、逮捕手続きを踏む計画だ。現在8月の国会が開かれた状態で、9月からは通常国会が始まるため、李議員を逮捕するには国会の同意が必要となる。これに関し国会情報委の関係者は「国家情報院が2010年から関連人物を内密調査し、相当な物証を確保したため、容疑の立証に強い自信を見せている」と伝えた。

与野党は敏感な懸案という点を意識し、慎重な反応を見せている。ただ、国会関係者は「国家情報院改革が政界の核心問題に浮上した状況で、国家情報院が超大型公安事件を起こしたため、与野党の対立政局は解消しにくいだろう」と述べた。

李議員に対する逮捕同意案処理をめぐっても与野党間の神経戦が予想される。青瓦台の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)広報首席秘書官は今回の事件に関し、「報道された内容が事実なら、驚きを禁じ得ない」とし「内容の重大さからみて、朴槿恵(パク・クネ)大統領も報告を受けたはず」と話した。

一方、全国民主労働組合総連盟(民主労総)・全国農民会総連盟・民主化実践家族運動協議会など一部の市民社会団体は国家情報院の家宅捜索に抗議し、「国家情報院内乱陰謀操作と公安弾圧糾弾対策委員会」(仮称)を結成し、29日午前10時に緊急代表者会議を開く計画だ。



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