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【社説】化学武器の使用は容赦できない反倫理的蛮行

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国・英国・フランスなど西側諸国のシリアに対する軍事行動が差し迫っていると伝えられている。先週、シリアの首都ダマスカス近郊で発生した化学兵器による攻撃で最低数百人が死亡したことが確認される中、米国などがシリアへの武力制裁を決断して空爆の準備に入ったと見られている。クルーズミサイルを搭載した米駆逐艦や英国空軍機がシリア近郊地域から次々と集結している。西側の武力介入が秒読みに入り、10万人以上の命を奪ったまま2年以上続いているシリア内戦が、重大な分岐点に立っている。

内戦の一つの軸である反政府軍側は、21日に政府軍が行った最悪の化学兵器による攻撃で子供を含む1300人以上が死亡したと主張した。彼らが公開したぞっとするような動画を見れば、典型的な化学兵器の攻撃は確実だと思われる。「国境なき医師団」など現地で活動中の中立的な団体も、化学物質によって亡くなったことが確認された人が300人を超えると明らかにしている。バッシャール・アサド大統領が率いるシリア政府は反政府軍側の自作劇だと主張しているが、常識的に納得できない。

化学兵器使用の議論が提起された直後、政府軍が攻撃地域を集中爆撃したのは証拠隠滅を狙ったものだという疑惑を呼んでいる。化学兵器禁止協約(CWC)の未締結国であるシリアは、世界的に屈指の化学兵器保有国の一つだ。反政府暴動の鎮圧のために化学兵器を使った前例もある。


「貧者の核兵器」と呼ばれる化学兵器は、致命的で無差別的な殺傷力のために使用はもちろん、移転・備蓄・獲得・開発・生産が禁止されている。シリア政府軍が自国民に向けて化学兵器を使ったとすれば明白な国際法違反だ。国内世論のために軍事介入を躊躇(ちゅうちょ)してきたオバマ米大統領としてもこれ以上見過ごすことのできない反倫理的な蛮行だ。

確実な証拠をもとに西側国が軍事行動に出るならば、国連安保理常任理事国であるロシアも反対だけを続けていてはいけない。到底許しがたい犯罪を保護してはいられないのではないか。化学兵器使用に対する断固たる報復は、人類の良心がかかった問題だ。



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