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【社説】電気は燃料ではない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
電気料金の現実化議論が本格的に始まった。セヌリ党のエネルギー特別委は一昨日、党政調会議を開いて電気料金体系を全面改編することにした。燃料費連動制と住宅用電気料金の累進制の縮小が核心だ。このような方向で料金体系を新しく組み立てれば、安い価格で電気をどんどん使う時期は事実上終わると見られる。新しい電気料金体系は10月頃に確定する予定だ。

電気料金体系は1970年代に大きな仕組みがつくられた後、ほとんど変化がなかった。「原価より安く、家庭よりも産業優待、住宅用には懲罰的累進制」を適用した。経済論理よりも政治的変数をさらに考慮した結果だ。近頃体験している史上最悪の電力難を呼んだ主犯のうちの一つとして非難されてきたのもそんな背景からだ。党政調が今やっと改編作業に乗り出したのは晩時之歎(時すでに遅し)だ。だからこそ徹底的にしっかりと手を加えなければならない。

まず新しい料金体系は、電力難の解消に焦点を合わせなければならない。であれば何よりも韓電がこれ以上、損をする商売をするようにしてはいけない。100ウォン(約8.87円)分の電気を売れば、韓電は少なくとも6.5ウォン(一般用)から多くて14.7ウォン(産業用)の損害をこうむる。昨年末の原価補償率は88.4%だ。1000ウォンを投入して電気を生産して884ウォンで売ったという話だ。安い電気が呼んだ副作用はとても話にならない。電気は光・力・熱を出すが、主な用途は光と力だ。熱を出すのに電気を使うのは浪費中の浪費だ。油で電気をつくれば熱効率は40%に減る。それでもビニールハウスから地下室の暖房まで電気を使った。電気を燃料のように使うことが数十年間続いたのだ。こうして2008年以降の韓電の累積赤字が10兆ウォンを超えた。この借金は、そっくり国民の税金で埋め合わせなければならない。浪費を助長する料金体系を正してこそ電力需給の調節が容易になる。


産業用の優待政策も廃止されなければならない。産業用電気の平均単価はキロワット時間あたり92.83ウォンで、住宅用(123.69ウォン)よりもかなり安い。使用量は全体の約58%で住宅用(14.59%)の4倍にもなる。産業用はさておき住宅用料金だけを現実化するようでは、胴は放して尻尾だけに手を加えたという批判を受けるだろう。その代わりに中小企業や産業競争力にとって急激な負担にならないよう繊細な調整が必要だ。

電気は生活必需品であり、福祉の基本材だ。だからこそ累進制を緩和しながらも貧困層や電気を多く使う低所得・多子家庭に配慮する細やかな仕組みを整えなければならない。韓電には骨身を削るような構造調整を要求し、原子力発電所の不正は厳重に処罰しなければならない。こうした努力によって国民的な合意を引き出すことが何よりも重要だ。野党と市民団体はすでに「中産層から絞り取る」「「料金爆弾」などと言って反発している。この前の税法改正案も「サラリーマンの財布をはたく」という批判一発でダメになったのではないか。電力難を「禍を転じて福となす」機会にする知恵も必要だ。節電デザイン、節電工場、節電システムを国家戦略化する方案を急ぐ時になった。



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