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【中央時評】韓国の銀行が危ない(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領の前に、もう一つのパンドラの箱が置かれている。銀行危機だ。ふたが開かないようにするべきなのに、どう見てもそんな可能性は低いようだ。ふたが開いてしまったら?韓国経済はまさに重傷だ。最低限、日本型長期不況は覚悟しなければならない。

銀行が危険だという警告音はすでに鳴った。新韓金融持ち株で戦略を総括したチェ・ポムス博士は「このまま行けば、銀行はかろうじて息だけしている延命段階に陥るだろう」とする。ややもすれば危機が迫ってくることもありうると付け加えて。ハ・ヨング韓国シティー金融持ち株会長は1カ月余り前にあるインタビューで「外国為替危機の時もこのようではなかった」として「今までただの一度も体験したことのない危機的状況が展開されている」と憂慮した。MB〔李明博(イ・ミョンバク)〕政権時期に金融監督院長を歴任したキム・ジョンチャンKAIST教授も「かつて見られなかった深刻な局面が進行している」と話す。

警告音だけではない。銀行が危険だという実際の証拠も次から次へと出てきている。端的な例が、純利益の激減だ。昨年の銀行の当期純利益は8兆7000億ウォン(約7786億円)、2011年に比べて何と30%近くも減った。ところが今年ははるかに深刻だ。昨年の半減と予想されているからだ。第1四半期の実績がそうだった。昨年第1四半期の純利益は3兆3000億ウォン。だが今年の第1四半期は1兆7000億ウォンと半減した。第2四半期も同じようことになると皆が展望している。それなると2年連続で純利益急落だ。外国為替危機と金融危機の時だけに見られた凶兆だ。その上、この程度で済んだのは銀行が突然資産を売却したおかげが大きい。そこから生まれた特別利益を除けば赤字に転落する銀行もあるという。さらに大きな問題は、このような純益急減が長期化するということだ。金融当局の高位関係者でさえ5年後の銀行の当期純利益は昨年の6分の1レベルに落ちる可能性もあると話すほどだ。


これぐらい話せば、銀行が揺らぐことがそんなに大変なことかという非難の声が聞こえそうだ。そうでなくても銀行に対する一般感情は良くないのではないだろうか。「天気の良い時に傘を貸して、雨が降れば傘を回収する所が銀行」という揶揄(やゆ)がむやみやたらと出てくるのではないか。だが、どうするのか。金融は私たちの体の血管であるからだ。血管が詰まれば人が死ぬように金融が詰まれば経済が死ぬ。外国為替危機の時の韓国政府が数十兆ウォンの血税を銀行に公的資金として注ぎ込んだ理由だ。金融先進国という米国も、グローバル金融危機の時にはあらゆる非難を甘受しながら莫大な公的資金を投入した。その上金融はそれ自体が高付加価値産業だ。質の良い雇用先をたくさん創り出すサービス産業だ。銀行が危機を迎えてはいけない理由だ。



【中央時評】韓国の銀行が危ない(2)

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