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結局見つからない対話録…与野党とも出口戦略に苦心=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「国家記録院に2007年の南北首脳会談の対話録はない」

今月15日と17日、19~22日に25時間40分にわたる対話録の追加検索作業を通じて出た結論だ。与党セヌリ党と野党民主党は22日午後に国会運営委員会を開きこのような立場を整理した。セヌリ党閲覧委員のファン・ジンハ議員は運営委員会での報告で、「文献の数、文献容量、検索語確認などすべての手続きを動員して検索したが会議録を見つけられなかった。現在国家記録院で対話録を保有していないとの結論を下した。これは与野党が合意した事項だ」と明らかにした。ただ、民主党のウ・ユングン議員は「記録物管理システムの深刻な問題が確認されており、対話録が(盧武鉉政権から)大統領記録館に移管されていなかったという事実は断定できないということを確認した」と但し書きを付けた。

これまで国家情報院の政治介入疑惑をめぐる政局で攻撃を受ける立場だったセヌリ党は今回の事件を契機に局面の反転を期待している。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で故意に対話録を廃棄した可能性に重点を置いているセヌリ党は今回の事件に対し検察の捜査は避けられないとの立場だ。強攻一辺倒は避けるようだ。セヌリ党所属のソ・サンギ国会情報委員長はこの日ラジオに出演し、「首脳会談の音源ファイルは公開しないのが正しい」と話したのが代表的だ。当初対話録の原本が出てこなければ国家情報院が保管している録音ファイルを公開しなければならないと脅しをかけていたソ委員長だ。しかし彼はこの日、「与野党が北方限界線(NLL)を守ろうという意志を表明し早急に終わらせなければならない」と話した。代表的強硬論者だったソ委員長が慎重気流に転じたのは与党の内情を示している。「親盧派の自滅によりNLL局面で優位を占めただけにいまは状況を見て判断しても悪くない」というのがセヌリ党の大体の雰囲気だ。ある当局者は、「死生決断式で進めば政局運営の負担ばかり大きくなる。適当な線で与党主導による出口戦略を求めなければならない」と話した。


民主党も出口戦略が必要なのは同じだ。まず党指導部は局面を国家情報院の政治介入疑惑に対する国政調査に回すために全力を挙げている。

この日キム・ハンギル代表は午前の最高委員会議で対話録問題に最初から言及しなかった。「無言」で複雑な心情を示したわけだ。キム代表と近いある議員は、「当初指導部は先に国政調査、その後に対話録閲覧という手順を計画したが、文在寅(ムン・ジェイン)議員側から閲覧を公論化しこれに従ったのに対話録を見つけられずあきれるばかりだ。国政調査機関報告が始まる24日からはどんな形でも局面を転換しなければならない」と強調した。

だが、むしろ問題は内部だった。親盧系に分類されるホン・ヨンピョ議員は、「国の記録管理がおろそかにされているなら誰が責任を負わなければならないのか必ず真相を糾明しなければならない。特別検察官を通じてでも必ず明らかにしなければならない」と主張した。検察捜査を持ち出しているセヌリ党よりむしろさらに強力な処方を取り上げているわけだ。

非盧系の指導部は特別検察官により首脳会談対話録をめぐる攻防が拡大し秋に持ち越される場合、政局の分岐点とされる10月の再補選に有利な部分はないとみる。

一方、親盧系は盧武鉉政権の名誉回復のために全面戦も辞さないという立場だ。この過程でこれまで親盧陣営が「党内の党」として動いたという指導部の不満と、反対に指導部が対与党闘争であまりに押されているという親盧陣営の反発がぶつかり合っている。



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