パク・ギョングク国家記録院長が１８日「〔盧武鉉（ノ･ムヒョン）元大統領が国家記録院に渡した〕最終裁可目録に、首脳会談の対話録はない」と明らかにした。複数の国会関係者によればこの日非公開で行われた国会運営委員会に出てきたパク院長は、「盧元大統領が国家記録院に資料を渡す前に最終裁可した資料目録に、首脳会談対話録があるか」という議員の質問に「ない」と答えた。議員が再度「当初から移管されていないのか」と尋ねるとすぐに「受け取ったものが全て」と話して国家記録院に首脳会談対話録が保管されていないことを確認した。国家記録院は首脳会談の対話録だけでなく首脳会談に関連したほかの主な書類や録音資料も保管していないことを明らかにしたと伝えられた。

パク院長はまた、盧武鉉政権の文書管理システムである“ｅ知園”と国家記録院の検索システムに差があるために対話録を探せないのではないかという民主党議員の質問に「技術的に大きな問題はない」と答えた。

与野党の閲覧委員も、現在の国家記録院に対話録がないという事実を運営委に報告した。対話録閲覧委員であるセヌリ党の黄震夏（ファン・ジンハ）議員は「国家記録院から『すべての資料を検索したが該当文書がない』という連絡を受けた」と明らかにした。両党委員は「目次と内容をすべて検索しても探せなかった」と運営委に報告した。


国家記録院が首脳会談対話録を保管していないことを確認するにともない、西海（ソヘ、黄海）北方限界線（ＮＬＬ）放棄論議で触発された対話録攻防が、政府の公式記録である史草廃棄論議にまで増幅される可能性が大きくなった。セヌリ党は盧元大統領側が首脳会談対話録を国家記録院に渡さずに廃棄したとの内部結論を下した状態だ。

しかし盧武鉉政権の記録管理秘書官を歴任したイム・サンギョン元大統領記録館長はこの日「盧武鉉政権では、電子記録物をつくれば紙媒体の記録を別に移管しなかった」として「ｅ知園システムでつくられた記録は技術的支援と設計によってひとかたまりで移管したので紙になった目録に対話録が抜けている可能性がある」と話した。キム・ギョンス元演説企画秘書官も「２００７年１０月に国家情報院で作成した会議録草案はその年の１２月にｅ知園を通じて大統領に報告された後、指定記録物として処理され大統領記録館で移管された」として「唯一、首脳会談会議録だけがないというのは常識的に理解できない」と主張した。

運営委の民主党幹事である鄭成湖（チョン・ソンホ）議員も「（セヌリ党が）自分たちが任命した院長を座らせたまま促すように質問し、院長が確答できないという前提で話せばこれをそのまま規定に乗せようとした」として「いまだ対話録を探せないものと判断され、技術的に全て確認するのは不可能だ」と主張した。行政官僚出身であるパク院長は李明博（イ･ミョンバク）政権時である２０１２年１１月に国家記録院長に就任した。

一方セヌリ党所属の徐相箕（ソ・サンギ）情報委員長は対話録の原本がないことが最終確認されるにつれ、国家情報院が保管している首脳会談対話の録音ファイルを公開する方案を推進すると明らかにして論議が予想されている。与野党は２２日まで追加で対話録を検索することに合意し、両党２人ずつの閲覧委員と専門家２人が週末を含む４日間、大統領記録館で会議録を探す作業を行う予定だ。