「士官学校生は道徳的限界(性関係など)に違反する場合、処罰を受けうる」(陸軍士官学校生徒例規35条)。
「士官学校生は規定違反で良心の呵責を受けた時、自発的に“良心報告”をしなければならない」(同22条)。
4年生徒のジン某氏(23)が陸軍士官学校の外に外泊に出て行って交際していた彼女と性関係を結んだという理由で退学処分を受けたのは、この規定にひっかかったからだった。だがジン氏は陸軍士官学校を相手にした訴訟で勝った。ソウル行政裁判所が最近、退学処分の取り消し判決を下した。裁判所は「性関係は個人の自由領域に属する」として「良心報告をしなかったからといって懲戒すれば憲法19条にともなう良心の自由を侵害したことになる」と明らかにした。
一般大学で生徒例規35条をそのまま適用させたらどうだろうか。梨花(イファ)女子大学のシン・ギョンニム教授(看護学)チームが2011年に韓国内の男女大学生6000人に質問した結果、男子学生の51%、女子学生の19%が「性経験がある」と答えた。研究結果のとおりならば相当数の大学生が退学処分を受けなければならないかもしれない。陸軍士官学校出身の30代の将校は「一般大学と違い、厳格な規律と統制の下で生活する陸軍士官学校という点を勘案しても、例規には時代錯誤的な側面がある」と話した。
例規の根本は別名“三禁”(禁酒・禁煙・禁婚)制度だ。賛否論議の中でも1952年以降60年間余り維持されてきた規定だ。陸軍士官学校はこれを犯した場合すぐに退校措置を行う。米国のウェストポイント(陸軍士官学校)の生徒名誉規定(Cadet Honor Code)から取ってきたと分かる。だがウェストポイントではすでに廃棄された制度だ。先進国の士官学校では生徒の婚姻や性関係・喫煙を許容する傾向だ。
22条(良心報告)のために多くの生徒が心理的な葛藤を経るという。報告を強要するならばすでに“良心”報告ではないとの指摘も出る。陸軍関係者はこれに対して「国民の税金で勉強している士官生徒ならば、守るべきことは守らなければならないのではないか」として「正直ではない生徒が卒業して国を守る将校になれば、誰が軍を信じるのか」と話した。
今年5月に陸軍士官学校の校内で起こった性暴行事件のために士官学校生の性の軍規を正さなければならないという声が高い。これまで陸軍士官学校は女生徒入学(1998年)、異性交際許容(2005年)など社会が容認する水準で合理的に規制をゆるめてきた。軍人の本分は堅く守らなければならない。だが時代錯誤的な例規を修正する柔軟性も必要だ。陸軍士官学校の生徒が誇る“名誉とリーダーシップ”は、固執からではなく合理的所信から出るものだ。
キム・キファン社会部門記者
「士官学校生は規定違反で良心の呵責を受けた時、自発的に“良心報告”をしなければならない」(同22条)。
4年生徒のジン某氏(23)が陸軍士官学校の外に外泊に出て行って交際していた彼女と性関係を結んだという理由で退学処分を受けたのは、この規定にひっかかったからだった。だがジン氏は陸軍士官学校を相手にした訴訟で勝った。ソウル行政裁判所が最近、退学処分の取り消し判決を下した。裁判所は「性関係は個人の自由領域に属する」として「良心報告をしなかったからといって懲戒すれば憲法19条にともなう良心の自由を侵害したことになる」と明らかにした。
一般大学で生徒例規35条をそのまま適用させたらどうだろうか。梨花(イファ)女子大学のシン・ギョンニム教授(看護学)チームが2011年に韓国内の男女大学生6000人に質問した結果、男子学生の51%、女子学生の19%が「性経験がある」と答えた。研究結果のとおりならば相当数の大学生が退学処分を受けなければならないかもしれない。陸軍士官学校出身の30代の将校は「一般大学と違い、厳格な規律と統制の下で生活する陸軍士官学校という点を勘案しても、例規には時代錯誤的な側面がある」と話した。
例規の根本は別名“三禁”(禁酒・禁煙・禁婚)制度だ。賛否論議の中でも1952年以降60年間余り維持されてきた規定だ。陸軍士官学校はこれを犯した場合すぐに退校措置を行う。米国のウェストポイント(陸軍士官学校)の生徒名誉規定(Cadet Honor Code)から取ってきたと分かる。だがウェストポイントではすでに廃棄された制度だ。先進国の士官学校では生徒の婚姻や性関係・喫煙を許容する傾向だ。
22条(良心報告)のために多くの生徒が心理的な葛藤を経るという。報告を強要するならばすでに“良心”報告ではないとの指摘も出る。陸軍関係者はこれに対して「国民の税金で勉強している士官生徒ならば、守るべきことは守らなければならないのではないか」として「正直ではない生徒が卒業して国を守る将校になれば、誰が軍を信じるのか」と話した。
今年5月に陸軍士官学校の校内で起こった性暴行事件のために士官学校生の性の軍規を正さなければならないという声が高い。これまで陸軍士官学校は女生徒入学(1998年)、異性交際許容(2005年)など社会が容認する水準で合理的に規制をゆるめてきた。軍人の本分は堅く守らなければならない。だが時代錯誤的な例規を修正する柔軟性も必要だ。陸軍士官学校の生徒が誇る“名誉とリーダーシップ”は、固執からではなく合理的所信から出るものだ。
キム・キファン社会部門記者
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