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<全元大統領家宅捜索>検察「単なる執行でない」 …家族の財産分散隠匿など捜査(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「家宅捜索が終われば、場合によっては関係者を召喚することもある。手掛かりが出てくれば関連捜査に着手するだろう。この日、私たちがしたことは単純執行でなく捜査のためのものだ」。

全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の未納追徴金担当チームを指揮しているイ・ジンハン・ソウル中央地検第2次長は16日、全元大統領一家に対する家宅捜索を「捜査」と強調した。

この日の家宅捜索の対象を見れば、検察のターゲットは全元大統領を越え、家族全体を狙っている。それだけ広い範囲だった。検察は全元大統領の息子のジェグク氏とジェヨン氏、娘ヒョソン氏など直系家族はもちろん、弟の全敬煥(チョン・ギョンファン)氏と妻の兄弟イ・チャンソク氏も家宅捜索の対象に含めた。家族の財産の相当部分が全元大統領によるものだという疑惑を明らかにするためだ。


12日に改正・実施された、いわゆる「全斗煥追徴法」(公務員犯罪に関する没収特例法9条2項)は「犯人以外の者がその事情を知りながら取得した不法財産及びこれに由来する財産に対し、その犯人以外の者を相手に執行することができる」と規定している。財産が全元大統領から受けたものと立証された場合、全元大統領の財産ではなくとも追徴が可能だ。

この日の家宅捜索は、全元大統領の息子に提起された各種容疑に関する証拠を確保するためのレベルという分析も出ている。全元大統領の財産が家族に移ったかどうかとは別に、検察が彼らが所有する事業体に関する資料を調べる過程で疑わしい資金の流れを発見したからだ。

ある検察関係者は「全元大統領の未納追徴金を取り立てるために息子の会社の金融取引および各種資料を調べていたところ、長男ジェグク氏と次男ジェヨン氏の事業体が海外資金取引をする過程で疑わしい点があった」と述べた。

現在の容疑は財産国外逃避、脱税、秘密資金などという。実際、長男ジェグク氏はタックスヘイブン(租税回避地)の英国領バージン諸島に「ブルーアドニス」というペーパーカンパニーを設立したことが最近確認されている。同社の法人口座はアラブ銀行シンガポール支店に開設されていた。会社が設立されたのは04年で、当時、ニ男ジェヨン氏に対する検察の脱税捜査で全元大統領の資金隠し問題が浮上した時期だ。

検察はこうした事実のほか、国税庁・金融監督院から提起された金融取引内訳などを検討した結果、外国為替取引をする過程で法律違反行為があった可能性があるとみている。特に全元大統領から渡った財産が海外に隠され、マネーロンダリング(資金洗浄)過程を経て、国内に入った疑いがあるという。

また検察はこの日の家宅捜索対象には含まれなかったが、三男ジェマン氏の関与も確認中という。ジェマン氏が米カリフォルニアの大型ワイナリー運営に参加している点を念頭に置いたものだ。検察の全元大統領の未納金追徴作業が、家族の不正容疑に対する捜査につながったのだ。



<全元大統領家宅捜索>検察「単なる執行でない」 …家族の財産分散隠匿など捜査(2)

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