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<開城工団会談再開>朴槿恵大統領「日暮れ後に北にとどまるな」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
3カ月ぶりに韓国側に公開された開城(ケソン)工業団地は荒廃した幽霊都市を思わせた。123社の開城工業団地入居企業関係者が北朝鮮を訪問した10日。出入事務所の時計塔は時間が合っておらず、工業団地内の信号は消えていた。歩道ブロックには長さ10~20センチメートルの雑草が生い茂っていた。コンビニエンスストアやガソリンスタンド、事務室はすべて停電状態だった。

500億ウォン(約44億円)をかけて韓国側が作った総合支援センターも同じだった。冷房装置が故障しており、構内食堂内の冷蔵庫には「使用禁止」の張り紙と「封印」の紙がついていた。北朝鮮側管理人2人が封印をはがし冷蔵庫を開けると、中にはマヨネーズなどいくつかの調味料類しかなかった。撤収直前の食料不足を示す場面だ。

こんな総合支援センターで南北は工業団地再稼働案をめぐりこの日午前10時30分から当局間実務会談をした。だが、最終合意文を導出できないまま午後5時44分ごろに交渉が終結した。夜通しの交渉になるだろうという予想を覆し、7時間余りで早期終了したことになる。「日が暮れた後に北朝鮮にとどまらないように」という朴槿恵(パク・クネ)大統領の交渉指針が出されたためと韓国政府関係者は説明した。交渉チームの安全のために深夜交渉はするなという指示だった。代わりに双方はこの日終えられなかった交渉を15日に同じ場所で行うことにした。


この日の会議で韓国側は北朝鮮側の一方的な工業団地稼動中断措置にともなう再発防止策などを強調したのに対し、北朝鮮側は責任を韓国側に押し付け早急な工業団地稼動を主張して溝を埋めることができなかった。午前に30分間開かれた全体会議で韓国側首席代表を務める統一部の徐虎(ソ・ホ)南北協力地区支援団長は、「だれが見てもこれ以上一方的に通行と通信を遮断し労働者を撤収させることはないだろうと認められる方策を提示すべき」と促した。「稼動中断措置で入居企業が負った被害に対し北朝鮮側の責任ある立場表明がなければならない」とも述べた。

これに対し北朝鮮側団長の朴哲洙(パク・チョルス)中央特区開発指導総局副総局長は、「開城工業団地を正常稼働するのに抵触する一切の行為を中止しなければならない」と対抗した。北朝鮮が工業団地稼動を中断する際に名分として掲げた韓米合同軍事演習実施などに不満を表示したものだ。その一方で、「開城工業団地の設備点検・整備を早く終わらせ再稼働できるようにするだろう」とした。

双方は午後に入り3回の首席代表単独接触を継続し、結局午後5時40分に4分間の全体終結会議を開いて15日の会談再開に合意した。会談関係者は、「単発で夜通し会談をするより、何回になっても慎重に会談を進めろという青瓦台(チョンワデ、大統領府)の意中が反映されたもの」と明らかにし、何度も追加会談が開かれる可能性があることを示唆した。

同関係者は、「北朝鮮が開城工業団地中断と関連し最高尊厳に対する非難などの問題を提起し、韓国側も韓国の体制の最高尊厳があるということを強調した。北朝鮮は議題と関係がない6・15共同宣言履行と『わが民族同士』などの主張も展開した」と伝えた。

交渉が決裂した後、北朝鮮は板門店(パンムンジョム)連絡官チャンネルを通じ、金剛山(クムガンサン)観光再開と離散家族再会行事に向け別途の実務会談をそれぞれ17日と19日に金剛山と開城で開こうと提案した。これに対し韓国政府は離散家族再会のための実務接触提案は受け入れるものの、場所を板門店の韓国側「平和の家」でするよう修正提案した。ただし金剛山観光実務会談に対しては開城工業団地問題に集中すべきとの考えを通知した。

会談代表団とは別に電機・電子業種59社の関係者と開城工業団地管理委員会、韓国電力、KT関係者ら96人も訪問した。入居企業は12日から開城工業団地に残していた完成品と資材類を持ち出すことにした。



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