その間、中国は韓国に多くの動物外交使節団を送った。代表的なのが白頭山（ペクドゥサン）トラと呼ばれるシベリアトラだ。１９９４年３月に中国を訪問した金泳三（キム・ヨンサム）元大統領は江沢民元主席からシベリアトラ雄・雌を１頭ずつ受けた。「白頭」（雄）と「天池」（雌）と名付け、繁殖を目指したが、結局、赤ちゃんは生まれず、２０１０年５月（天池）と２０１１年４月（白頭）に高齢で死んだ。

胡錦濤前国家主席は０５年１１月、アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議当時、盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領にまたトラ２頭を贈った。このうち雌は翌年３月に突然死した。そして２０１１年に来た３頭目の雌トラが昨年６月に赤ちゃんトラ「美虎（ミホ）」を出産した。

ロシアも２０１０年９月、プーチン大統領が李明博（イ・ミョンバク）前大統領と首脳会談をした当時、シベリアトラの寄贈を約束した。そして２０１１年５月にソウル大公園に入った。ロシアは北極グマも韓国に贈った。呉世勲（オ・セフン）前ソウル市長は２０１１年２月、当時のセルゲイ・ソビャーニン・モスクワ市長に会った際、北極グマの話をし、北極グマ２頭の寄贈を受けた。


日本も動物外交では韓国と交流が活発だ。天然記念物第２０２号に指定されたタンチョウは世界的に個体数が約２５００羽にすぎない絶滅危惧種だ。そのタンチョウ４羽が０８年１０月に日本から寄贈され、０９年７月に慶北大鳥類生態環境研究所が国内で初めて人工孵化に成功した。また日本は０７年４月、「韓日友好の象徴」としてレッサーパンダを韓国に贈った。

このほか、２０１０年７月にはカンボジアゾウ２頭が空軍輸送機で韓国に来た。カンボジアでも野生のゾウは６００頭にすぎないが、フン・セン・カンボジア首相と李明博前大統領の親しい関係がこれを実現させた。

◆韓国、チョランマル外交官をハワイに

韓国は主に動物外交官を受ける立場だった。海外に出て行った韓国の動物は、済州道（チェジュド）と姉妹提携を結んだ米ハワイ州に１９９５年４月に移住した雌チョランマル（在来種のポニー）１頭が挙げられる。



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