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【コラム】普及率世界1位の韓国、スマートフォンがあって幸せなのか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「スマートフォンがないと、いらだった。登下校時間はもちろん、寝たり入浴したりする時も、常にそばに置いていないと不安になった。さらには歯磨きする時も…。一度、アプリに没頭して地下鉄の階段を踏みはずした。ギブスをしてたくさん考えるようになった」。典型的な“ノモフォビア”だ。携帯電話を持たずにいる時に感じる恐怖、ノー・モバイルフォン・フォビア(no mobile phone phobia)の略語だ。私たちはこの数十年間、テレビ・ゲーム機・インターネット中毒の深刻性を見てきた。スマートフォンはこうした機器の魔力を合わせたものだ。こらえがたい誘惑の発散体であることに間違いない。多くのスマートフォン使用者は“確認強迫”を感じている。一日に30~50回ぐらい取り出して確認するという調査結果もある。Qさんは専門家の助けを受けてスマートフォンからしばらく離れることを決心する。通話機能中心のフューチャーフォンに機種を変えた。

「最も大きな不便は、道を探すのが難しくなった点だった。地下鉄・バスを利用する時に交通アプリを使っていたからだ。ところが脱出以後、気持ちのいい変化がおきた。自然に本を持つことになったが不思議にも活字が目によく入ってきた。1カ月で5冊の本を読んだ。対話する相手の話にもっと集中できるようになった。家族と一緒にテレビを見る時間ができた」。しかし彼は1カ月でスマートフォンのランプに戻ってしまう。ほかのものは我慢できるが、カカオトークとフェイスブックの世界から疎外されるのは耐えられなかった。対話のガラパゴスにずっと留まっていることができなかったのだ。ところが脱出前と後の行動・態度は変わった。時間を決めておいて定期的に手離すことを敢行するといった。

私たちはスマートフォンの主人であり奴隷になりうる。主人の位置にずっととどまっていようとするならば自覚の時間が必要だ。1週間に1日、半日は引出しの中に入れておこう。良い人に会う時は視野から追放しよう。イヤホンを抜いて大自然の息づかいを直接聞こう。それでこそアラジンになってジニーを働かせることができる。


イ・キュヨン論説委員



【コラム】普及率世界1位の韓国、スマートフォンがあって幸せなのか(1)

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