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【コラム】『星の王子さま』が朴槿恵・習近平にささやく(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「荒涼とした山の頂上。一足踏み外せば崖の下だ。吹雪きの中で孤独な2人のリーダーが立ち向かう。乾坤一擲の大勝負。山の下では多くの人々が目を光らせている」。

「首脳(頂上)会談(summit meeting)」という言葉を作ったのは、イギリスの名宰相ウィンストン・チャーチルだ。彼がこの言葉を初めて使った当時、首脳会談はこのような雰囲気だった。

 冷戦の真っ最中だった1950年2月、チャーチルはソ連の高位層との会談を提案した。そして「首脳の会談で事態が悪化するという話は理解しがたい」と演説した。首脳会談という用語が誕生する瞬間だった。


韓国では「EU首脳」のように国家首班の意味に変わったが、 “頂上”の元々のニュアンスは山頂だ。センスあふれるチャーチルが登山用語と外交を組み合わせて首脳会談という新造語を作り出した。本人の説明はないが、当時イギリスではエベレストへの挑戦が大きな話題になっていたため、ここからヒントを得たと歴史家は推定している。

 では山頂談判の成功条件とは何か。首脳会談の大家デビッド・レイノルズ・ケンブリッジ大学教授は「補佐陣の緻密な準備と協力」を挙げる。

もちろん首脳会談の主人公は国家首班だ。照明はこの人たちが受ける。27日の韓中首脳会談もそうなるだろう。気品がある朴槿恵(パク・クネ)大統領に中国大陸は歓呼するはずであり、韓国メディアも穏やかな表情の習近平主席を特筆大書するはずだ。

しかし見える部分ばかり重視するのはよくない。実際に重要なのは舞台裏の参謀間の協力と共感だ。“竹のカーテン’を開いた1972年のニクソン-毛沢東の米中首脳会談が代表的な成功例だ。ニクソンの密使だったヘンリー・キッシンジャー国家安保補佐官は71年7月、パキスタンから極秘に中国行きの飛行機に乗った。そして48時間北京に留まりながら、17時間にわたり周恩来首相と話をした。これで足りなかったのか、キッシンジャーは10月に北京に戻って1週間さらに滞在した。後で明らかになったが、キッシンジャーはニクソンが大統領に就任した69年1月から3年間、この歴史的な出会いの準備をしたという。



【コラム】『星の王子さま』が朴槿恵・習近平にささやく(2)

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