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低成長日本の投資の知恵…さわかみファンドに学べ=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

澤上篤人氏。

個人投資家が苦悩に陥るこのごろだ。投資する価値のあるところを探せないからだ。そういえばそうだろう。金利があまりに低く、銀行預金や債券では飽き足りない。それでも株式に投資しようとすれば最近の市場の流れはやや不安だ。KOSPI指数は今年に入って後退している。いつか株価指数がぐっと上がるならば思い切って出るだろうが、それすら確信がない。世界的に低成長が続くだろうという“ニューノーマル”のためだ。株価は企業利益の関数だ。そのため低成長が続くなら企業利益は大きく増えないだろうし、株価もまた急騰するのは難しいという予想ができる。それなら本当にいまの投資家に突破口はないのだろうか。

「前車之鑑」という言葉がある。直訳すれば「前に行った車を鑑とする」という意味だ。言い換えれば先行する経験者を見て学ぶという話だ。実際韓国には先行する車がある。韓国より先に、それもとても長い間同じく悩んだ市場がある。日本だ。

1990年代初期にバブル崩壊を迎えた日本は90年代後半からこれまでほとんどゼロ金利を維持している。株式市場はどうなのか。昨年下半期から株式市場が大きく上がったというが、89年末の最高値と比較すると現在の東京株式市場はまだ65%以上が消えている水準だ。不動産も同じだ。現在の土地相場は20年余り前のピーク時の半分水準だ。


◇「割安株」のさわかみファンド、10年間の収益率82%

株式と不動産バブル崩壊があまりにも激しいため相当数の日本の個人投資家は銀行預金と債券を主に求めた。しかしそれがすべてではない。市場を上回る収益率を出す金融商品が出てきて投資家の関心を集めた。割安株・配当株、海外投資商品、そして中リスク中リターン商品がそれだ。いま韓国の投資家が日本から見つけなければならない「前車之鑑」の素材だ。割安株とは企業が出す利益や純資産規模のような実際の価値と比べ価格がとても安い株式を指す。こうした割安株に主に投資するのが割安株ファンドであることは言うまでもないだろう。

日本でもっとも有名な割安株ファンドはさわかみ投信のさわかみファンドだ。さわかみファンドは90年代後半に世界的にIT株が上昇しだれもがIT株を買い入れた時もITとは距離を置いた。「割安株を選ぶ」という見地から見るととても高いという判断だった。良さそうなIT株を選び比率を増やしたのはむしろITバブルが消えた後だった。「良い株が安くなった時に買う」という原則に従ったものだった。

こうした方法でさわかみファンドは2003年5月から4月までの10年間に81.7%の累積収益率を上げた。同じ期間の日本のTOPIX指数上昇率46.2%より35.5ポイント高い成績だ。さわかみファンドは最近トヨタ自動車やブリヂストンのような企業の比率を増やしている。金融危機直後に現れた過去に例のない円高の中で効率性を高め競争力を伸ばした企業だ。

さわかみファンドにはもうひとつの特徴がある。積極的に資産配分をしたという点だ。割安株投資を基本としながらも、今後の経済の流れを考え株式と債券の投資比率を積極的に調節することで収益管理をした。低成長時代に一度収益率が下がれば回復は難しいという点から、このような経済の流れの先を行く積極的な資産配分は留意すべき部分だ。



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