CCTVカメラを輸出する韓国中小企業H社は最近、イランの取引会社が送った代金1億9700万ウォン(約1700万円)を銀行から受けられず困っている。できるだけ早く解決しようと対策を講じているが、現在のところ難しい。 イランへ行く船に物品を積んで送ったという証明書の船荷証券(BL)を銀行に提出してこそ代金を受けられるが、船便がないからだ。
米国の対イラン制裁措置が強化され、韓国海運会社が最近、イランへの貨物運送サービスを中断したためだ。 海運サービスがいつ再開されるかも分からない。 H社のK代表は「イランの取引先と飛行機で物を送る方法などを議論しているが、費用が海上運送の7、8倍にのぼる」とし「今回は何とかしようと思うが、今後がさらに問題だ」と語った。H社の場合、輸出量全体の約7割をイランが占める。 イランに輸出できなければ打撃が大きい。K代表は「開城(ケソン)工業団地入居企業が危機だというが、イランと取引する私たちのような会社も現在のような状況が続けば非常に厳しい」と吐露した。
イランとの取引で困難に直面しているのはH社だけではない。13日午後3時、ソウル三成洞(サムソンドン)貿易センターで開かれた政府のイラン制裁動向説明会は、企業の高い関心と困難、政府に対する不満の雰囲気がそのまま表れた。 貨物運送再開時期を尋ねる質問に対し、政府側は「ドバイまで行ってイランに行く船を利用することもできる」と答えると、参加者は異口同音に「ほとんどない。現実を分かっていない」と口をそろえた。
◆イランと取引する中小企業2300社
この日の説明会には当初の予想の倍以上の約500人が出席し、説明会開始前から廊下は足の踏み場がないほどだった。 産業通商資源部は午後4時30分、2回目の説明会を開いたが、それでも参加者全員を収容することはできなかった。
翌月1日に発効される米国の新しい対イラン制裁措置で、イラン輸出企業は非常事態となった。 特にイランと取引する中小企業およそ2300社は心配している。 イラン輸出比率が半分を超える中小企業も約530社にのぼる。 韓国-イラン貿易規模は昨年148億ドル。 62億5700万ドル分を輸出し、85億4400万ドル分を輸入した。 原油の比率が大きいが、化学製品・鉄鋼・自動車部品・生活家電など、さまざまな商品を取引している。 イランは昨年、輸出額基準で韓国の20番目の貿易相手国だ。 国土面積(165万平方キロメートル)は韓半島の7.5倍、人口7600万人の大きな市場だ。
あきらめられない市場だが、輸出の縮小は避けられない。 一部では今年の輸出が前年比20-30%減るという声も出ている。 米国の新しい対イラン制裁措置(2013国防授権法・行政命令)が以前より大幅に強化されたからだ。 その間、イランの石油資源開発および石油製品生産を支援する物品サービスを一定金額以上取引する場合が制裁の対象だった。
しかし金額制限がなくなり、対象品目も大幅に増えた。 14日(現地時間)に行われたイラン大統領選挙の結果によっては対米関係に変化が生じ、制裁措置が弱まるという期待もある。 しかし現地では誰が当選しても現在の基調に大きな変化はないという雰囲気が優勢だ。 対イラン制裁措置は当分続く見込みだ。
韓国企業の困難は大きく3つある。まず、海運サービスが中断したため、制裁対象品目に関係なく、イランへの輸出自体が難しいということだ。 船がないため、結果的に非制裁対象品目の輸出企業も被害を受ける。 2つ目は、船積みができず、H社のように銀行から代金を受け取ることができないケースだ。 銀行は「事情があっても船荷証券なしに代金を渡すことはできない」という立場だ。 3つ目は制裁対象品目かどうか不明瞭なケースが少なくないということだ。
韓国を代表する船会社の韓進海運は7日から、現代商船は14日から、イランへの貨物輸送を暫定中断した。 現代商船の関係者は「ドバイまでは行くが、イランには入ることができない。 米国路線の比率が50%以上の状況で、制裁を受ける場合の被害のために中断するしかない」と述べた。 もちろん国内船会社だけが中断したのではない。 中国国籍の船会社COSCOを含むグローバル海運船会社が、ほとんどのイラン行き貨物運送を中断済みまたは中断予定だ。 (中央SUNDAY第327号)
対イラン経済制裁強化で危機を迎えた韓国輸出企業(2)
米国の対イラン制裁措置が強化され、韓国海運会社が最近、イランへの貨物運送サービスを中断したためだ。 海運サービスがいつ再開されるかも分からない。 H社のK代表は「イランの取引先と飛行機で物を送る方法などを議論しているが、費用が海上運送の7、8倍にのぼる」とし「今回は何とかしようと思うが、今後がさらに問題だ」と語った。H社の場合、輸出量全体の約7割をイランが占める。 イランに輸出できなければ打撃が大きい。K代表は「開城(ケソン)工業団地入居企業が危機だというが、イランと取引する私たちのような会社も現在のような状況が続けば非常に厳しい」と吐露した。
イランとの取引で困難に直面しているのはH社だけではない。13日午後3時、ソウル三成洞(サムソンドン)貿易センターで開かれた政府のイラン制裁動向説明会は、企業の高い関心と困難、政府に対する不満の雰囲気がそのまま表れた。 貨物運送再開時期を尋ねる質問に対し、政府側は「ドバイまで行ってイランに行く船を利用することもできる」と答えると、参加者は異口同音に「ほとんどない。現実を分かっていない」と口をそろえた。
◆イランと取引する中小企業2300社
この日の説明会には当初の予想の倍以上の約500人が出席し、説明会開始前から廊下は足の踏み場がないほどだった。 産業通商資源部は午後4時30分、2回目の説明会を開いたが、それでも参加者全員を収容することはできなかった。
翌月1日に発効される米国の新しい対イラン制裁措置で、イラン輸出企業は非常事態となった。 特にイランと取引する中小企業およそ2300社は心配している。 イラン輸出比率が半分を超える中小企業も約530社にのぼる。 韓国-イラン貿易規模は昨年148億ドル。 62億5700万ドル分を輸出し、85億4400万ドル分を輸入した。 原油の比率が大きいが、化学製品・鉄鋼・自動車部品・生活家電など、さまざまな商品を取引している。 イランは昨年、輸出額基準で韓国の20番目の貿易相手国だ。 国土面積(165万平方キロメートル)は韓半島の7.5倍、人口7600万人の大きな市場だ。
あきらめられない市場だが、輸出の縮小は避けられない。 一部では今年の輸出が前年比20-30%減るという声も出ている。 米国の新しい対イラン制裁措置(2013国防授権法・行政命令)が以前より大幅に強化されたからだ。 その間、イランの石油資源開発および石油製品生産を支援する物品サービスを一定金額以上取引する場合が制裁の対象だった。
しかし金額制限がなくなり、対象品目も大幅に増えた。 14日(現地時間)に行われたイラン大統領選挙の結果によっては対米関係に変化が生じ、制裁措置が弱まるという期待もある。 しかし現地では誰が当選しても現在の基調に大きな変化はないという雰囲気が優勢だ。 対イラン制裁措置は当分続く見込みだ。
韓国企業の困難は大きく3つある。まず、海運サービスが中断したため、制裁対象品目に関係なく、イランへの輸出自体が難しいということだ。 船がないため、結果的に非制裁対象品目の輸出企業も被害を受ける。 2つ目は、船積みができず、H社のように銀行から代金を受け取ることができないケースだ。 銀行は「事情があっても船荷証券なしに代金を渡すことはできない」という立場だ。 3つ目は制裁対象品目かどうか不明瞭なケースが少なくないということだ。
韓国を代表する船会社の韓進海運は7日から、現代商船は14日から、イランへの貨物輸送を暫定中断した。 現代商船の関係者は「ドバイまでは行くが、イランには入ることができない。 米国路線の比率が50%以上の状況で、制裁を受ける場合の被害のために中断するしかない」と述べた。 もちろん国内船会社だけが中断したのではない。 中国国籍の船会社COSCOを含むグローバル海運船会社が、ほとんどのイラン行き貨物運送を中断済みまたは中断予定だ。 (中央SUNDAY第327号)
対イラン経済制裁強化で危機を迎えた韓国輸出企業(2)
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