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【コラム】タックスヘイブンの隠匿資産規模、韓国が世界3位

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近、タックスヘイブン(租税回避地)があれこれと批判されている。韓国内ではバージンアイランドにペーパーカンパニー(Paper Company)をつくった韓国人のリストが公開されて波紋が広がっている。外国でもスターバックスやグーグル・アマゾンのような多国籍企業が、収益を税率の低い国家に設立した法人へ移転するやり方で税金逃れをしているという批判が出ている。

タックスヘイブンにいかに多くの資金があるかは正確に分かり難いが、規模が大きいということは確実だ。ほぼ全世界の国内総生産(GDP)の30%程度になると推定している。韓国だけでも合法的に申告された金額基準で昨年だけで約2兆ウォン(約1700億円)がタックスヘイブンに送金された。これは海外直接投資額の3分の1に該当するという。より一層遺憾なのは、韓国がタックスヘイブンに隠匿した資産規模が中国・ロシアに続き世界3位という事実だ。

タックスヘイブンの最も問題なところは脱税経路になるという点だ。過去には海外の現地法人を通じて秘密資金をつくり、スイスの秘密口座に入金するという手法がたくさん使われた。最近ではタックスヘイブンに域外ファンドを設立して系列会社に不当な資金を支援したり、外資誘致を装って株価を操作する事例が頻繁に起きている。韓国内の法人がタックスヘイブンにペーパーカンパニーである系列会社や子会社をつくって取引価格を操作するやり方が新しく注目されている。


問題が大きくなるにつれ各国政府の対応程度も高まっている。経済協力開発機構(OECD)はタックスヘイブンがほかの国家に金融情報を提供するよう圧迫をかけ続けてきた。各国政府もタックスヘイブンと租税情報の共有協定を締結したり、米国のように自国民の海外銀行口座についての申告義務を強化したりしている。スイスをはじめとするタックスヘイブン政府も租税情報を共有して、進んで金融情報の秘密主義を緩和する方向へと進んでいる。

韓国の国税庁も2010年、域外脱税との闘いを宣言して戦列を整備している。昨年から一定残額以上の海外口座の申告制が始まった。来年には債権・派生商品へと対象が拡大する。

それでもまだ道のりは遠い。タックスヘイブンとの租税情報共有協定は35カ国の対象国のうち半分程度の17カ国と仮協定を結んだ状態だ。韓国内の租税法令も整備する必要がある。グローバル時代に合うように個人居住者や法人の実質的な事業管理場所などについての定義を明確にしなければならない。これまでの二重課税防止条約も不備な部分がないかよく調査して補完すべきだ。

現代はグローバル時代だ。デジタル時代でもある。このような世の中では海外金融情報も透明になるほかはない。時期的にもすべての国家が財政危機に直面しており、域外資産の管理において国際共助を模索している。域外脱税防止対策を強化しやすいタイミングと見られる。ただしとても無理な法執行は、国際借名口座による資金隠匿などを招き、かえって事態を悪化させる可能性も排除することはできない。できるだけ域外口座などについての自主申告を誘導した後に、違法なものについては厳格に処罰するやり方が望ましい。原則と政策執行および運営の柔軟性が共に必要だ。

キム・スンヨル法務法人ヤンホン代表弁護士、KAIST兼職教授



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