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<南北会談白紙化>韓国の要求に格を合わせてきた北、局長の肩書きは異例

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2年4カ月ぶりに再開されるところだった南北対話の門が「格」をめぐる議論により再び閉じられた。これまで会談の議題や会談場での発言が問題になって会談が決裂したことはあるが、会談開始前に首席代表の「格」が合わないとボイコットしたのは初めてだ。

北朝鮮が今回の会談の団長として労働党副部長級のカン・ジヨンを指名し、「祖国平和統一委員会書記局局長」という肩書きを付けた背景について、専門家の間では北朝鮮が当初会談の考えはなかったのではないかという分析が出ている。これまでも北朝鮮は会談に出てくる時に他の職責を付けたり実存しない架空の職責を付けて出る場合が多かった。金泳三(キム・ヨンサム)元大統領と金日成(キム・イルソン)主席による南北首脳会談(金日成の死去で実現せず)の実務接触では金容淳(キム・ヨンスン)対南担当秘書が最高人民会議統一外交委員長として会談に出た。当時の李洪九(イ・ホング)副首相兼統一部長官のカウンターパートなので、政党を連想させる党のポストではない“別の帽子”をかぶったのだ。2000年代初めから半ばにかけての南北閣僚級会談の際に北朝鮮側団長が「内閣責任参事」という肩書きを使ったのも同じ脈絡だ。

丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官は、「北朝鮮は労働党が国家機関(内閣)を統制する党優位体制のため韓国とは職責や職位が違い、格を正確には一致させにくい。北朝鮮が韓国政府代表団と格を合わせるために実在しない職責を作ったり、最大限国家機関と類似した帽子をかぶる形だった」と話した。


南北対話事務局で活動した経験がある北朝鮮民主化フォーラムのイ・ドンボク代表は、「72年の南北基本合意書締結時は李厚洛(イ・フラク)中央情報部長と金英柱(キム・ヨンジュ)朝鮮労働党組織指導部長が初めから自分たちの職責を公開して交渉に臨んだ。その後は互いに相手方に配慮し尊重する次元で格を合わせてきた」と伝えた。南北が長官や次官など会談の性格に合う人を送り、長官・次官と認める相互主義の原則により相手側が出した代表に問題を提起しないことが黙認されてきたということだ。

だが、こうした前例に照らしてみても所属や「格」が合わないカン・ジヨンという“ワイルドカード”を出したのは異例という指摘だ。1970年代に国家情報院の前身の中央情報部に設置された会談事務局(以前は中央情報部が会談を掌握した)で会談戦略を立て会談に関与した金達述(キム・ダルスン)元南北会談事務局諮問委員は、「北朝鮮が党外郭機関担当者を送ったのは6・15共同行事開催に集中しようとしたものとみられる」と分析した。7・4南北共同声明共同行事、開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光、離散家族問題より、金正日(キム・ジョンイル)総書記の治績としている6・15に集中しようとしたという話だ。

韓国政府も統一部の柳吉在(リュ・ギルジェ)長官と金養建(キム・ヤンゴン)秘書をすでに同格として合わせている状況のため、こうした立場を変えない限り今後南北対話は容易ではない見通しだ。丁世鉉元長官は、「いまからでも北朝鮮が“格”のある人を出せば良い」と話した。南北が代表団リストを組み直し再び対話を始めなければなければならないと提案した。



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