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【海外コラム】米国はどこにいるのか=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
オルブライト元米国務長官は米国を「必ずなければならない国」と話したことがある。今日の世界で起きていることを見れば、彼女の言葉は正しい。ただ、米国の重要性を見せる証拠はほとんどが否定的だ。一つの危機が過ぎ去ればもう一つの危機が迫ってくるが、米国の指導力が見えない状況がそれだ。これはシリアで特によく表れている。私たちの目の前に形成されている「ポストアメリカ」の世界が持つ特徴は、政治的な不確実性、不安定性、さらに混とんだ。もう米国は過去のように世界の秩序を維持する意志も能力も持っていない。その理由はいくつかある。中東地域で10年間続いた戦争の莫大な費用と人命被害、財政および経済危機、莫大な公共負債、国内問題中心への方向転換、(欧州ではない)太平洋沿岸国家に対する新たな集中などだ。ここに、中国をはじめとするいくつかの新興大国の浮上と米国の相対的な衰退が加わる。

中東で過去にフランスと英国の帝国主義が作った秩序は最近の動揺によって崩壊する可能性がある。植民地時代に形成された国境が疑問視されていて、シリア、レバノン、イラク、ヨルダンにどのようなことが起きるかは予測するのが難しい。この地域の再編の可能性はシリアに見られるように過去のいつよりも大きい。さらに米国の後に続いて地域ヘゲモニーを占めようとする競争が激しい。しかしイラン、トルコ、サウジアラビアを含め、どの国も自国に有利に事態を決定する力はない。近い将来、新しいパワーが表れる雰囲気はなく、過去のパワーは行動を避けている。暴力的な対決が発生して長期間続く危険がますます高まっている。たとえ米国がまた軍事介入を試みるとしても、自国の意志を強制するほどの力はもう持っていない。

【海外コラム】米国はどこにいるのか=韓国(2)

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