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【コラム】巨大な隣国中国にかける期待=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
このような状況の論理を米中首脳会談に先立ち北朝鮮が突出行動で浮上させたことは歴史のアイロニーといえる。新たな勢力バランスに見合った超強大国外交政策を推進させるなら古くなった慣行や受動的姿勢に安住することはできないという積極的な戦略を中国の新指導部は推進しているようだ。世界各地の危急な事案に余念がない米国よりもアジア最大の懸案である韓半島問題の解決には中国が先導することがむしろ自然かもしれない。米国のケリー国務長官が4月の訪中時に、中国が主導する6カ国協議を再開し2005年に合意した9・19共同声明を問題解決の基礎とすることに合意したのは、まさに中国の先導的位置を前提にしたものだ。韓半島非核化は中国の超強大国としての役割に試金石となったのだ。中国の勧告を受け入れ生存を保障されるのか、そうでなければ中国との友好的関係に終止符を打つのか、選択を強要されることになった北朝鮮はやはり実利中心の決定を下さないだろうか。

金正恩(キム・ジョンウン)の特使の崔竜海(チェ・ヨンヘ)に習近平主席は明確な原則を提示した。韓半島問題関係国が6カ国協議を進展させて韓半島非核化を実現し、韓半島と北東アジアの積極的な平和・安定のために着実に努力しなければならないということだ。北京大学の王逸舟教授は米朝関係正常化、周辺強大国の体制安全保障、経済援助という3種類の条件が満たされれば北朝鮮は核を放棄するものとみている。このような立場は北朝鮮の核廃棄と北朝鮮の安保懸念の解消、関係正常化、対北朝鮮経済支援を明示した9・19共同声明と正確に軌を一にするものだ。これまでの曲折は互いに忘れるのが上策だ。結局ひとつの共同体の中にふたつの国家体制の平和的共存を処方した1989年の民族共同体統一案に立脚して南北が合意した一連の共同目標を生き返らせなければならない。

20年前と違い今回は米国と中国が韓半島問題の2国間解決案に積極的に重みを与えることによりアジア太平洋時代の礎をともに置くことで意を同じくしている。このように北東アジアの平和と非核化に対する当事国間の合意が可能ならばこれを現実化する具体的手続きと手順を準備するのはわれわれの時代の外交が、特に首脳外交が担う歴史的責務だといえる。ともに進んでいくべき道は見えており、同行者の意志と相互信頼を得なければならない時だ。5日後の米中首脳会談、6月末の韓中首脳会談の重要性もそうした脈絡で理解することができる。アジアで最も大きい国である中国の未来指向的決断に対するわれわれの期待は大きくならざるをえない。


李洪九(イ・ホング)元首相・中央日報顧問



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