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【社説】第3国滞留脱北者の保護対策が至急

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
浮浪児だった脱北者9人がラオスで逮捕された後、北朝鮮側に引き渡され、中国経由で北朝鮮に強制送還されるという事件が発生した。この事件は駐ラオス韓国大使館の安易な対応など、韓国外交官の失策が大きな原因とみられる。ラオスの北朝鮮大使館側が「強制送還作戦」に取り組む間、これを把握できず、ラオス政府が強制追放した後に通知を受けるという無能さを見せた。北朝鮮はこの2、3年間、脱北者取り締まりを大幅に強化し、韓国に入国する脱北者の数が急減している状況だ。常に今回のようなことが起こりうることを考慮した、積極的な脱北者保護対策が必要だった。

脱北者がラオスで逮捕されたのは10日だったという。ラオス当局は脱北者の身柄を短期間内に韓国大使館側に引き渡すのが普通だったが、今回は違った。20日に引き渡しの意思を表したラオス当局は3日後にもう少し時間が欲しいと伝え、27日に電撃的に強制追放したことを通知してきたということだ。こうした状況からみて、北朝鮮側がラオス政府に脱北者の引き渡しを要請し、出国を準備したのは20日以降だったと推定できる。

このようにラオス当局が脱北者の身柄引き渡しを遅らせるなど過去とは違う動きを見せたとすれば、現地大使館がその理由を把握する必要があった。しかし、いかなる措置も取らず安易に待ち続け、北朝鮮に強制送還されるという結果を招いたのだ。今回の場合、比較的多くの脱北者9人が案内人と一緒に移動して逮捕されたため、その過程で北朝鮮側に逮捕事実が把握される可能性が高かったという。したがって大使館側はラオス当局の異例の対処に特別な注意を払うべきだった。


脱北者が国内に入るまでの過程は命がけの苦難の過程だ。それでも脱北者は国内入国過程で韓国政府の助けをほとんど受けられないのが現実だ。ほとんどのブローカーや人権運動家の支援に大きく依存している。脱北者が国際法的に身分の保障を受けられない場合がほとんどで、政府が公式的に動きにく側面があるためだろう。そうだとしても政府が脱北者を保護するための努力を怠ってもかまわないという理由にはならない。

韓国入国を希望する脱北者を保護するための政府レベルの積極的対策の準備が必要だ。脱北者も憲法上、大韓民国の国民である以上、政府が安全を守る義務があるという点を改めて確認する必要がある。これ以上、現実的な困難を言い訳にしてはならない。外交部がこの問題を担当する現システムが不十分なら、他の対策を準備することも積極的に考慮する必要がある。命がけで国境を越えた人たちが強制送還されて処刑されるのを放置してはならない。世界最悪という北朝鮮の人権状況を少しでも改善できる方法という観点での対応が求められる。



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