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米国、黄禹錫教授が失敗した技術で胚性幹細胞を作製(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米オレゴン健康科学大学のシュークラト・ミタリポフ教授。

男性の精子と女性の卵子が結合した受精卵は1つの細胞だ。受精卵は2細胞、4細胞、8細胞、16細胞…と分裂を続ける。卵割という。受精から5、6日過ぎて細胞の50ー150個に達したのが胚盤胞だ。胚盤胞を女性の子宮に移植すれば胎児に育つ。胚盤胞にある内部細胞塊(inner cell mass)を分離して培養したのが人体のすべての細胞に育つ胚性幹細胞(ES細胞)だ。

◆寄贈を受けた卵子126個のうち6個からES細胞

これまでES細胞を研究する学者がヒトの受精卵を8細胞にするうえで技術上の問題は全くなかった。しかし8細胞を16細胞に分裂させる過程で99%以上の学者が挫折を経験した。8細胞期は遺伝子が新たに活性化する時期だからだ。05年の黄禹錫(ファン・ウソク)博士事態後、世界5、6研究チームが8細胞期を越えて胚盤胞に到達したが、使用した卵子数に対する収率や状態は満足できるレベルでなかった。


米オレゴン健康科学大学のシュークラト・ミタリポフ教授チームがこうした8細胞ハードル(hurdle)を越えた。世界で初めてヒトのクローン胚からES細胞を作るのに成功したのだ。「セル(Cell)」誌電子版は15日付で関連論文を掲載した。

研究チームは成人女性の卵子から遺伝子が入っている核を抜き、他の人の皮膚細胞の核を入れた。続いて核が移植された細胞に電気衝撃を加えて融合させた。黄禹錫(ファン・ウソク)博士チームが試みた体細胞クローン技術と同じだ。こうした過程を経れば受精卵と同じクローン胚が作られる。研究陣は細胞が150個ほどに育った胚盤胞からES細胞を採取するのに成功した。

◆認知症・パーキンソン病治療に道

米国に居住する23-31歳の女性9人が寄贈した卵子126個が研究に使われた。このうち6個の卵子からES細胞が得られた。今回の研究には遺伝性神経代謝疾患のリー病(Leigh’s disease)の女性2人の卵子も使われた。研究チームはこのように患者の細胞を利用して作ったES細胞は患者と遺伝子が全く同じで、移植しても拒絶反応は起きないと主張した。認知症・パーキンソン病・リューマチ関節炎などの病気治療に転機が訪れるという見方が出てくる理由だ。

チャ病院幹細胞研究所のイ・ドンリュル所長は「黄禹錫事態以降、再現されず忘れられるところだった体細胞クローン技術を利用したES細胞がほぼ完ぺきに作られたということに大きな意味がある」とし「日本が主導する人工多能性幹細胞(iPS細胞)とは違い、遺伝子操作をほとんどせずES細胞を得たということも評価される」と説明した。



米国、黄禹錫教授が失敗した技術で胚性幹細胞を作製(2)

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