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【社説】朴槿恵、「尹昶重事件」の本質を直視すべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨日、尹昶重(ユン・チャンジュン)前青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官の事件について国民に謝罪した。徹底した真相究明と問責、公職紀綱の確立も約束した。大統領の対国民謝罪は就任後初めてだ。大統領は4月の夕食会で、民主党指導部に長・次官落馬波紋について謝罪している。今回の事件も“問題人物の問題行動”であるため、政権の最大の悩みが人事であることは間違いない。

大統領は「この問題は国民と国に重大な過ちを犯した」と表現した。正しい分析だ。しかしこれは尹昶重という個人の問題で終わるのではない。いくつかの要因がからんでいる。大統領の海外訪問中に報道官がこうした衝撃的な逸脱をするほど、青瓦台の紀綱は緩んでいる。この事件をきっかけに、李南基(イ・ナムギ)首席が指揮する広報首席室内にあった不協和音に関する話が出てくる。今回の事件を大統領に報告するのに26時間もかかった。青瓦台の関係者は“爆弾”のような人物を途中帰国させ、懸案を悪化させた。何よりも大統領は与党内外の反対を押し切って“爆弾”を重用し続けた。

要因が総合的なら処方も総合的でなければならない。まず大統領は「独自人事」を捨てる必要がある。どんな資質が必要か、その人物が上下に融合するかどうか確認しなければならない。秘書室長が意見をまとめて大統領に推薦する方式が効果的だ。広報首席と報道官は糸と針のような関係だ。それでも李南基首席は誰が報道官になるのか全く知らなかったという。大統領は限られた“選球眼”にこだわらず、候補人物に関する評判を聞く耳を持たなければならない。そうしていれば“尹昶重惨事”はなかったはずだ。


広報首席と報道官はメディアなど核心世論主導層に堂々と対抗し、政権の哲学を説明できる人格と能力を備えていなければならない。新しい広報チームを設計するうえで、大統領はこの点を重視しなければならない。尊敬とまではいかなくとも、少なくとも言論界が認めるほどの資質がなければならない。

青瓦台をはじめとする公職の紀綱確立には新たな覚悟と具体的な方法が必要だ。室長と首席が率先垂範しなければならず、必要なら監察も強化しなければならない。1970年代の朴正煕(パク・ジョンヒ)青瓦台では、権力の詐称と乱用を防ぐために青瓦台職員の名刺使用を禁止させた。公職紀綱秘書官室は、青瓦台と内閣に“第2の尹昶重”の可能性はないか綿密に確認する必要がある。

朴大統領は北朝鮮の核開発をはじめとする安保問題と円安と低成長に圧縮される新しい経済の挑戦に直面している。尹昶重事件を見れば、青瓦台が果たしてこうした課題を突破できるかどうか疑わしい。大統領から変化して秘書室長と首席が雰囲気を一新し、システムを変えて早急に体制を整備しなければならない。尹昶重は国格毀損程度だったが、安保や経済危機は国家の命運を脅かす。



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