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【BOOK】高くそびえる六本木ヒルズ、現代のバベルの塔ではないのか…(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

東京の人気散歩コース「谷根千」を歩く姜尚中(カン・サンジュン)教授。姜教授は「異邦人の力で街の魅力がさらに生きる」と語った(写真=四季節出版社)。

東京散策者(トーキョー・ストレンジャー)

姜尚中(カン・サンジュン)著作

ソン・テウク翻訳、四季節


248ページ、1万3000ウォン(約1100円)

在日韓国人2世の姜尚中(カン・サンジュン)日本聖学院大学教授(63)は、生まれつきの異邦人だ。生みの親の韓国と育ての親の日本の間で「双方が戦えば子どもが最もつらい」と言いながら、両国に目を向けて生きている。

姜教授の著書『悩む力』『生きなければならない理由(続・悩む力)』が両国の人々に大きな共感を与えた理由は恐らく、日本の近代と植民地支配の歴史を異邦人として研究しながら悩んだ力のおかげだろう。

姜教授が日本の女性雑誌「バイラ」に連載した東京の話を綴って2011年に出した『東京散策者』の原題は『トーキョー・ストレンジャー』。ストレンジャー、すなわち異邦人の目で見た東京だ。

東京を舞台に「やってやろう」とあちこち歩き回った田舎者だったと、自分の青年期を振り返る対談内容が印象的だ。本当の自分を探してアイデンティティーに悩んできた彷徨期が、都市のあちこちをさまよう過程にも見える。

“都市に高くそびえるバベルの塔”六本木ヒルズや“どこか寂しいオタクの聖地”秋葉原のように、韓国人観光客に馴染みの場所も多いが、「近代化の幻影を探して」という見出しがついた小笠原伯爵邸のように馴染みのない名所もある。

非日常空間、モダン・ポストモダン・その先へ、グローバル化、東京文化、砂粒化する個人、都市は人を自由にするかの6章に分かれ、29カ所を案内する姜教授の足取りは、時には軽く、時には重い。





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