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【噴水台】国のイメージ優雅に高める韓国の酒を見出す

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代社会において酒は国のイメージを左右する文化の象徴でもある。

最近、青瓦台(チョンワデ、大統領府)や政界の行事で“ノンアルコール文化”が多勢を占めているという記事が出た。朴槿恵(パク・クネ)大統領が酒をたしなまないため各種の集まりから自然に消えつつあるという内容だ。

だが現代社会において酒は国のイメージを左右する文化の象徴であり、輸出で高収益な製品だ。フランスをはじめとする欧州各国や豪州・チリ・アルゼンチンなど新大陸の国々はワインでお金を稼ぎ優雅なイメージも得ている。ドイツ・チェコはビールで有名だ。品評会で優勝したドイツビールをチェコのビール試験場に送ったところ「あなたの馬は健康ですよ」という返事がきたというチェコの冗談がある。ほかの国の最高のビールも私たちのものと比較すれば馬のおしっこ程度に過ぎないという意味だ。酒が国民のアイデンティティや国家的自負心につながりうることを示してくれる。

アジアでは中国の白酒と、酒(さけ)と呼ばれる日本の清酒がある。日本の酒業界は、ワイン産業をベンチマーキングして個性的なビンやラベル、デザインを生み出し、試飲会・醸造場招待といったマーケティング活動に攻勢をかけている。海外駐在の日本大使館行事では酒と寿司による文化外交活動が活発だ。


だが、経済大国に浮上しているインドは、自国の食べ物が人気だが出すに値するほどの酒がなくて気をもませる。韓国は、韓食を国際化させるのに相乗効果となるようなふさわしい酒がない。マッコリはお腹がふくれるし、蒸留式焼酎は品ぞろえが豊富ではない。詩人の朴木月(パク・モクウォル)が「酒熟す村ごとに燃える夕焼け」と歌った伝統家醸酒文化は、日帝時代を経てほとんど消えた。

地方自治専門家である忠北(チュンブク)大学のカン・ヒョンギ教授(行政学)は「酒は文化であり、最先端食品であり、高付加価値の農産物だ」として「ブドウやラズベリーは生の果物として売るよりジュースに加工すれば3倍、酒にすれば6倍の所得を上げることができる」と指摘した。カン教授は「地域経済に活気を吹き込んで国のイメージを高めるために、これからは国を代表する韓国の酒を開発すべきだ」と話した。

カン教授は日本の北海道十勝郡の農村・池田町で生まれた十勝ワインを例に挙げた。人口7000人余りのこの町は、1952年の地震と2年連続の凶作を体験した。貧困から抜け出そうと当時の町長だった丸谷金保(94)は周りのヤマブドウに着目して町直営のワイン会社をつくった。多くの試行錯誤の末、70年代に入ってから商品化に成功した。73年からはステーキと抱き合わせたワイン祭りを始めて今年で40周年を迎える。町のワイン関連収益は毎年20億円に達する。外国首脳の前に出してもそん色のない品質だ。

韓国も、これからはワインでも特産酒でも、私たちだけの韓国酒を開発すべきだ。そしておりしも朴大統領が抜てきした李桐弼(イ・ドンピル)農林畜産部長官は、有名な伝統酒専門家だ。



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