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北朝鮮の脅迫の中で乱舞するSNS“戦争怪談”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「<速報>漣川(ヨンチョン)で局地戦勃発。F-15K出撃、現在対峙中。京畿道民が避難」。10日午後9時ごろ、ツイッターにこういうコメントが登場した。京畿道漣川郡で南北間の局地戦が始まったという内容だ。このコメントはあっという間に数百人にリツイートされた。

しかしこの日、局地戦は全くなかった。嘘であることが分かると、ツイッター上ではこのコメントを作成したAに非難があふれた。Aは結局、コメントを削除した。「カカオトークでみんないたずらをしているので(同じように)やってみたが、軽率だった。申し訳なかった」という謝罪文も載せた。

北朝鮮がミサイル発射を準備するなど戦争危機が高まる中、ソーシャルネットワークサービス(SNS)では無責任な“韓国戦争怪談”があふれている。こうした怪談は、北朝鮮の挑発が具体化しているこの1カ月間に急増している。戦争怪談はインターネットポータルの掲示板・ブログなどで作成された後、ツイッターなどを通じて急速に広まっている。


特にSNSの場合、「ニュース速報」形式を真似たコメントがよく登場する。リツイートであっという間に情報が広がるSNSの特性を狙ったコメントだ。実際、先月11日、ツイッターには「<緊急>全国教育庁 北挑発…全国小中高校・大学一時休校および対応体制案内」というコメントが登場した。このコメントがツイッターで広まり、親が教育庁に確認電話をするなどの騒ぎがあった。

インターネットポータルの掲示板などには「戦争が起きればSUV(スポーツ用多目的車)車を国に献納しなければいけない」「朴槿恵(パク・クネ)大統領が北朝鮮との戦争を起こそうとしている」など、確認されていない情報がいくつも出てきた。このうち「政府が戦争が始まることをあらかじめ知り、性暴行容疑で告訴された俳優パク・シフの事件を広めた」というような内容もある。

崇実大のペ・ヨン教授(情報社会学科)は「誰も正確な情報を持っていない状況で注目を集めたいという欲求が無分別な流言飛語として表れている」と指摘した。

最近では安保が不安な状況を狙ったスミッシング(smishing=携帯電話の文字メッセージによるハッキング)犯罪も増えている。7日から不特定携帯電話に「注意!6時38分、北の爆弾が延坪島に発射。市民62人が死亡、“映像を見る”クリック」という文字メッセージが広まっている。警察が発送したように見せかけるため発信者番号は「112」と表示される。しかしこのリンクをクリックすると、少額決済に必要な住民登録番号など個人情報を収集する悪性コードにつながる。

警察庁の関係者は12日、「政府は北朝鮮の挑発など国家危急状況を文字メッセージやツイッターなどでは知らせないため、注意が必要だ」とし「嘘の内容を広める者には強力に対処する」と述べた。



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