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【社説】開城工業団地を威嚇手段にしてはならない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が南北関係の最後のひもまで断絶させると威嚇してきた。朝鮮労働党の金養建(キム・ヤンゴン)対南秘書がきのう開城(ケソン)工業団地を視察した後で談話を発表し、北朝鮮の労働者を全員撤収させると宣言した。これとともに開城工業団地事業の存廃についても検討すると明らかにした。韓国当局の態度により最終閉鎖するかどうかを決定するということだ。残念で嘆かわしいことだ。

北朝鮮が開城工業団地の労働者撤収の理由としたのは、韓国の「対決狂信者」が「金づる」 「抑留」「人質」と言及し北朝鮮の尊厳を冒とくしたということだ。また、開城工業団地で得る収入のため北朝鮮が工業団地を閉鎖できないとしているが、「北朝鮮より韓国がより大きな恩恵を得ている」と主張した。特に「軍事的要衝地を渡したのは大きな譲歩」と強調した。北朝鮮が感情を表に出して開城工業団地問題を扱っていることを示したものだ。

統一部の柳在吉(リュ・ジェギル)長官が話したように、開城工業団地は「南北関係の呼び水」役を担ってきたのが事実だ。2004年に初めて韓国側企業が入居してから着実に発展を続け、現在は北朝鮮の労働者5万3000人余りが韓国側企業123社で働いている。南北関係が悪化したここ数年間も開城工業団地事業は縮小されずむしろ拡大してきた。


開城工業団地閉鎖は最近の「緊張高揚」攻勢で最も強度が高いものだ。哨戒艦事件で韓国政府が「5・24対北朝鮮制裁」を決めながらも開城工業団地は除き、北朝鮮も工業団地通行を一時的に制限したことはあるが今回のように極端な措置は取らなかった。南北関係の「最後のつながり」を断絶させることはできないという南北双方当局の意志が作用したのだ。いくら急でも越えてはいけない線を越えているわけだ。

北朝鮮当局に促す。開城工業団地まで「緊張高揚」の手段に活用しようとするのは大きな誤りだ。色々と理由を挙げているが、そんなことは南北関係で開城工業団地の重要性より大きくはない。南北ともに経済的・政治的・社会的・文化的影響が大きくならざるをえない事案だ。羅先特区と黄金坪地区事業を含む外資誘致活動にも決定的な悪影響を及ぼすほかない。

至急暫定閉鎖措置を撤回し工業団地を稼動しなければならない。暫定閉鎖措置が実際に強行され長期化すれば結局工業団地は枯死するほかない。そのような場合、北朝鮮は工業団地を韓国を揺さぶる手段としか考えていなかったという非難と責任は避け難い。

韓国政府は北朝鮮が誤認しないよう開城工業団地を維持するという明確なメッセージを明らかにしなければならない。経済的にだけみれば開城工業団地の価値が韓国経済に及ぼす悪影響は微小だろう。しかし長期的に韓半島の安定と統一のビジョンとして工業団地が持つ象徴的意味は決して軽くない。慎重にアプローチしなければならない。特に開城工業団地に対し当局者がばらばらに言及するのは避けなければならない。



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