尹長官とケリー長官は５月初めに予定された朴槿恵大統領とオバマ大統領のワシントン韓米首脳会談で取り上げる議題もあらかじめ議論した。尹長官は朴槿恵政権が推進している「韓半島信頼プロセス」に対し、「北朝鮮が核に関する野心をあきらめる決定をする場合に対話を再開することができるという意味」と説明した。ケリー長官は対話の先決条件として「北朝鮮は非核化に関し真剣な議論をする準備がまずできていなければならない」と強調した。

尹長官とケリー長官はまた、北朝鮮の挑発を防ぐためには中国の助けが必要だということで一致した。ケリー長官は、「北朝鮮の最も近い隣国で緊密な関係を結んでいる中国が大変重要な役割をしなければならない」と話した。尹長官は訪米３日目の３日、ヘーゲル国防長官、ドニロン大統領補佐官（国家安全保障担当）に会う予定だ。

◆原子力協定では温度差＝尹長官とケリー長官は韓米原子力協定の改正問題と関連しては少なからぬ溝を見せた。記者会見で尹長官は「互恵的で、時宜適切で、未来指向的な方式で協定が改正されなければならない」と強調した。これに対しケリー長官は「朴大統領がワシントンを訪問する前に解決できることを望む。非常に希望的だ」と話し早期妥結を優先した。


これについて外交消息筋は、「韓国は時期より内容が重要だという立場であるが、米国は早期の解決を強調している。ケリー長官の発言は米国側の希望を込めたもの」と説明した。見方によっては米国側が早期妥結を圧迫する格好だ。同消息筋は、「ケリー長官が来週韓国を訪問した後に韓国側交渉団が米国を訪問し本格的な交渉をすることになるだろう。現段階ではまだ溝が埋まっていない」と伝えた。



ケリー米国務長官「韓米は条約同盟、北の原子炉再稼働は挑発」（１）