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【社説】「財政の崖」よりも率直な告白が先だ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
趙源東(チョ・ウォンドン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)経済首席と李錫駿(イ・ソクジュン)企画財政部第2次官が昨日、「このままいけば下半期に“財政の崖”に直面するかもしれない」とし「12兆ウォン(約1兆円)+アルファ」の追加予算編成を既定事実化した。その財源を赤字国債の発行で調達するという考えも明確にした。振り返ってみると、政府が今年の成長率予測値を2.3%に大きく下方修正したのも、青瓦台経済首席が異例の実名ブリーフィングをしたのも、赤字国債発行のための名分づくりではないかと疑われる。青瓦台が「李明博(イ・ミョンバク)政権が財政の均衡を無理に合わせようとしたのが問題」と追加予算の原因を述べたのも、責任の所在をごまかそうとするものではないかと思われる。

赤字国債の発行で税収の穴を埋め、景気を浮揚させるのは、非常に容易なことだ。このために「財政の崖」を云々しながら国民を衝撃と恐怖に追い込むのは正当でない。私たちはその間、追加予算が避けられないと主張し続けてきた。もちろん国家財政法上、追加予算を編成するための2四半期連続マイナス成長、天災地変、大量失業に直面した危機状況ではない。しかし7四半期連続「ゼロ成長」から抜け出し、増えた福祉費用をカバーするためには、追加予算編成のほかに代案がないからだ。しかし国内総生産(GDP)比で1%を超える史上2番目の規模の赤字国債を発行するのなら、政府はその後の解決法も出さなければならない。今後、財政健全性をどう回復させるのか青写真を提示する必要がある。

政府が増税に難色を示すのは理解できる。景気が良くない時に増税すれば、景気がさらに低迷するおそれがあるからだ。それでもいつまでも赤字国債の発行に依存することはできない。今より今後がさらに問題だ。朴槿恵(パク・クネ)政権の福祉公約を履行するには、毎年27兆ウォンが追加で必要になる。今年は12兆ウォンの赤字国債で埋めるとしても、来年からはどうするつもりなのか。青瓦台と財政部が「増税のない福祉も可能」という呪術から抜け出さなければ、“財政の崖”と赤字国債発行が例年の行事のように繰り返されるしかない。当然、財政は崩壊する。


政府の最も至急な課題は、大統領選挙過程でもたらされた福祉バブルをなくし、優先順位を果敢に調整することだ。不要不急な政府歳出も大きく減らす誠意を見せた後に赤字国債を発行しても遅くはない。2017年まで最小限の財政健全性を維持するために、国家財政運用計画をどう組むかも悩まなければならない。長期低成長が懸念される状況で増税までも難しければ、135兆ウォン規模の“朴槿恵票”福祉公約履行が現実的に可能かどうか疑問だ。いま政府に最も必要なのは経済の現実に関する率直な告白だ。きちんと国民を説得して福祉期待需要を低めたり、政治的な負担が伴っても増税を覚悟しなければならない。これらすべては勇敢であってこそ可能なことだ。趙経済首席は「目にはっきりと見える税収不足をそのまま放置すれば“財政の崖”が迫る」と警告した。それなら同じ論理で、目にはっきりと見える大規模赤字国債の発行が累積すれば、韓国版ギリシャ式財政危機を迎えるのも時間の問題だ。



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