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【社説】変化が感じられない朴槿恵政権

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)政権に入って1カ月が経過した。しかし国民はまだ新しい変化を実感できていない。朴大統領のシンクタンクだった国家未来研究院の金広斗(キム・グァンドゥ)院長(西江大名誉教授)は中央日報のインタビューで、「まだ変化があまり感じられない」と述べた。また「新政権がどんな価値を追求するのか見えない」とも語った。朴大統領に政策助言をしてきた金院長の口からこうした指摘が出るくらいなら、一般国民の評価はどうだろうか。

大統領が交代し、新しい政権に入れば、国民は何か新しい変化を期待する。新政権の主役の意欲が政策活動に反映され、それに伴う実質的な変化が国民生活に広がれば、国全体が変化のために波打つものだ。これが良い方向に向かえば汎国民的なエンドルフィンが出る。しかし朴槿恵政権はこの1カ月間、何をしただろうか。政府組織法の処理、人事関連の雑音を収拾するのに貴重な時間を浪費したのではないだろうか。

根本的な原因は、政治力と疎通の不足に見られる。先週終わった政府組織法改正手続きが代表例だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)とセヌリ党は結局、野党に譲るものをすべて譲りながら時間を費やした。結果的には大統領が政治力の限界を見せてしまった。政府組織改編に力を奪われ、スタートしたばかりの政権が持つ特有の突破力と推進力を失った。


人事の失敗はさらに大きな問題だ。すでに国務総理、長・次官候補など11人が落馬した。“不通人事”がもたらした惨事だ。野党から「落馬者サッカーチームを作れる」という皮肉が出てくるほどひどい。また、朴大統領が昨年の大統領選挙の遊説で何度も強調した大統合のメッセージは、一体どの人事に込められているのだろうか。それだけではない。青瓦台には政務能力が落ちる補佐陣、伝達力に問題がある報道官が布陣している。この人選は本当によいという称賛を受ける人事は果たして何人いるだろうか。

朴大統領自身は私心なく原則に基づいて進めるというが、国民が実際にそう評価して信頼するかどうかは別の問題だ。大統領一人が原則に忠実だからといって、すべて解決するわけではない。国民がそれに納得することも重要だ。そのような納得の上で国民的なエネルギーを1カ所に集めるのが疎通の政治だ。その基準で見れば、新政権1カ月の成績表はみずぼらしい。これは朴大統領に対する世論調査の支持率下落にも反映されている。

国民の忍耐力はそれほど強くない。小さな失望が累積すれば、遠からず集団的な不満が表出する危険がある。この時、福祉・労働など社会的な合意を土台に推進すべき多くの政策が力を失う。また現在の安保情勢や経済状況など私たちを取りまく環境の中で、どれ一つとして簡単なものはない。眠らずに仕事をしても足りない状況で、新政権は1カ月間も不完全燃焼状態を続けてきた。今後、朴槿恵政権は初期の失敗を挽回する結果を出さなければならない。そのためには一に疎通、二にも疎通が必要だ。



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