大衆音楽市場の拡大にともない大型フェスティバルも増えている。だが市場はすでに飽和状態だという指摘も。一種の出血競争まで憂慮されている。写真はジサンバレーロックフェスティバルを楽しむ観客。(写真=中央フォト)
また6月1日にはソウル蚕室(チャムシル)だけでチョ・ヨンピル(体操競技場)、イ・ムンセ(オリンピック主競技場)、安全地帯(オリンピックホール)などビッグミュージシャンのコンサートが同時に開催される。
コンサート活況は統計でも立証される。韓国コンテンツ振興院が最近発刊した『2012コンテンツ産業統計』によれば、さまざまな公演ジャンルの中でも大衆音楽の躍進が目立つ。2010年に761億ウォン(約64億7600万円)規模であったコンサートの売り上げが2011年には1826億ウォン(約155億3900万円)と140%成長した。しかしコンサートの好況が“中身のないカンジョン(注:揚げ餅の一種)”に過ぎないという指摘も出ている。
◆なぜ今コンサートなのか
4000億ウォン(約340億円)規模だった音盤市場が、半分以下の1800億ウォン(約153億円)に減ったのが2003年だった。オンラインの違法ダウンロードなどで産業基盤が崩れた状況の中、唯一の突破口として提示されたのが公演だった。2006年に240億ウォン(約20億4000万円)規模だったコンサート市場は5年で7.6倍(1826億ウォン、約155億2000万円)に成長した。
特に現代(ヒョンデ)カードが、『スーパーコンサート』という名前で2007年からビヨンセ、ホイットニー・ヒューストン、アッシャー、マルーン5、レディー・ガガ、エミネムらビッグスターを連れて来たことで加速した。2011年にはMBC(文化放送)の番組『私は歌手だ』などの人気で、ライブ音楽に対する関心が高くなり爆発的に成長した。
チケット前売りサイトのインターパーク集計によれば2009年に1215公演だったコンサートは2012年には2117公演に急増した。一日平均6公演、週末だけを計算すれば連日20公演のコンサートが行われたことになる。
コンサート共和国・韓国…跳ね上がる出演料に泣く企画会社(2)
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