中国共産党の習近平総書記が今週開かれた全国人民代表大会で国家主席に選出されたことで、中国の対北朝鮮政策に変化があるかどうかが注目される。 特に先月27日付のフィナンシャルタイムズに掲載された中国共産党幹部の鄧韋文の寄稿が、変化に対する期待を高めた。 鄧韋文は、北朝鮮は中国の外交政策に混乱を起こし、核兵器は長期的に中国の安保を脅かすため、中国は北朝鮮を放棄すべきだと主張した。 その後、中国は国連安全保障理事会で北朝鮮に対する新しい制裁決議2094号の採択に賛成した。 軍事的な強制条項がないとはいえ、非常に強力な制裁を実行することに同意したのだ。
中国の対北朝鮮政策が変わると予想する根拠は多い。 北朝鮮は3度目の核実験を強行することで中国を無視した。 特に3度目の核実験は中国の春節(旧正月)前日に行われた。 また中国は朴槿恵(パク・クネ)大統領の韓国政府との関係を強めることで、米国の「アジアへの中心軸移動」政策に対抗するとみられる。 そのために朝中関係が損なわれてもだ。
中国の高官が交代することも政策変化のきっかけとなる可能性がある。 北朝鮮に融和的だったソビエト主義者の戴秉国国務委員は米国主義者の楊潔チ外相に交代し、楊潔チの後任には日本・韓半島問題の専門家である王毅国務院台湾事務弁公室主任が入る。 習近平本人も退任する胡錦濤・国家主席にない外交安保分野の経歴を持つ。
一方、中国の変化は期待に及ばないという見方もある。 09年に北朝鮮が2度目の核実験をした直後にも、中国では今回と似た論争があり、対北朝鮮政策が変わるだろうという噂が広まった。 当時米国を訪問した中国の著名専門家は、北朝鮮の政権交代だけが核問題を解決できる唯一の方法だとまで話した。 しかししばらく続いただけで、北朝鮮に対する批判の声はすぐに消えた。
その後の数年間、中国と北朝鮮の間の貿易量は急増し、韓国哨戒艦「天安」爆沈・延坪島事件に対しても中国は消極的な対応で一貫した。 中国知識人の間で北朝鮮に対する批判が増えていく中でも、北朝鮮に親中政権を置くべきだという主張が出ている。 北朝鮮は6カ国協議に復帰し、韓半島平和協定交渉に参加するという意思表示だけでも、中国で起きている北朝鮮に対する批判を眠らせることができるだろう。
そうであっても中国が国連安保理制裁決議に賛成したことや、フィナンシャルタイムズに共産党幹部が寄稿したというのは、前例のないことだ。 中国が今回、北朝鮮に大きな圧力を加えているのは間違いない。 しかし果たしていつまで続くだろうか。 それは新しい中国指導部が戦略的な変化に乗り出すかどうかにかかっている。
【中央時評】中国は北朝鮮を捨てるだろうか(2)
中国の対北朝鮮政策が変わると予想する根拠は多い。 北朝鮮は3度目の核実験を強行することで中国を無視した。 特に3度目の核実験は中国の春節(旧正月)前日に行われた。 また中国は朴槿恵(パク・クネ)大統領の韓国政府との関係を強めることで、米国の「アジアへの中心軸移動」政策に対抗するとみられる。 そのために朝中関係が損なわれてもだ。
中国の高官が交代することも政策変化のきっかけとなる可能性がある。 北朝鮮に融和的だったソビエト主義者の戴秉国国務委員は米国主義者の楊潔チ外相に交代し、楊潔チの後任には日本・韓半島問題の専門家である王毅国務院台湾事務弁公室主任が入る。 習近平本人も退任する胡錦濤・国家主席にない外交安保分野の経歴を持つ。
一方、中国の変化は期待に及ばないという見方もある。 09年に北朝鮮が2度目の核実験をした直後にも、中国では今回と似た論争があり、対北朝鮮政策が変わるだろうという噂が広まった。 当時米国を訪問した中国の著名専門家は、北朝鮮の政権交代だけが核問題を解決できる唯一の方法だとまで話した。 しかししばらく続いただけで、北朝鮮に対する批判の声はすぐに消えた。
その後の数年間、中国と北朝鮮の間の貿易量は急増し、韓国哨戒艦「天安」爆沈・延坪島事件に対しても中国は消極的な対応で一貫した。 中国知識人の間で北朝鮮に対する批判が増えていく中でも、北朝鮮に親中政権を置くべきだという主張が出ている。 北朝鮮は6カ国協議に復帰し、韓半島平和協定交渉に参加するという意思表示だけでも、中国で起きている北朝鮮に対する批判を眠らせることができるだろう。
そうであっても中国が国連安保理制裁決議に賛成したことや、フィナンシャルタイムズに共産党幹部が寄稿したというのは、前例のないことだ。 中国が今回、北朝鮮に大きな圧力を加えているのは間違いない。 しかし果たしていつまで続くだろうか。 それは新しい中国指導部が戦略的な変化に乗り出すかどうかにかかっている。
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