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【コラム】「韓国の事例」に全世界が注視する(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

全世界が「韓国の事例」に注視している。

クリスマス休暇中に投資分野に勤務する米国人の同僚から韓国について尋ねる電話がかかってきた。 彼の質問は簡単なものだった。 韓国が国際社会で歓迎されない腐敗した不透明なシステムから、どのように開放的かつ透明なビジネス環境の模範に変貌したのかという内容だった。 中国で事業をする多くの米国人のように、彼も腐敗によって一貫性なく変更される規則の適用に失望し、中国がいつごろ、どのように、いわゆる「韓国の事例」をたどるのかを知りたかったという。

「韓国の事例」は最近、よく耳に入る言葉だ。 国際援助専門家は、どのように他国が開発の援助を受ける国から与える国に変わった韓国の道を歩むのかに関心を見せている。 アフリカの専門家は、自国が渇望するオリンピック(五輪)・ワールドカップ(W杯)・ワールドエキスポなどのグローバルイベントを開催した韓国の例に感嘆する。 中国がいわゆるソフトパワーの拡散に失敗する間、韓国の「江南スタイル」は世界10億人以上の注目を集めている。

「韓国の事例」はいくつかの要因に起因するが、このうち2つの要素が最も大きいようだ。 1987年の民主化と97年の通貨危機だ。 前者は韓国人が日常的にはもうほとんど考えていない要素だ。 後者は皮肉にも平均的な韓国人はほとんど忘れてしまいたがっていることだ。 97年の通貨危機は韓国人の経済と家計に大きな衝撃を与え、これまで成長を牽引してきた経済体制の欠陥をあらわにした。 韓国人は当時、国際通貨基金(IMF)が提示した苦痛が伴う改革案を受け入れた。 しかしそのおかげで経済体質を改善し、米国などが5年前に巻き込まれたグローバル財政没落危機を避けることができた。


民主化は今のような韓国の誕生に非常に重要だ。 これは大統領直選制を採択したからではなく、開放性と遵法、透明性を韓国社会の目標としたという点で重要だ。 もちろん88年の五輪や中産階級の出現などの要因もあるが、民主化と通貨危機がなかったとすれば、今のように世界が「韓国の事例」を口にする時代は来なかったはずだ。

韓国人は米国人と同じく日常生活で民主主義を考えない。 実際、少なくない韓国人が今回、独裁者の娘を次期大統領に選出した自国の政治システムを恨んでいるだろう。 しかし韓国は今回の大統領選挙でまた新しい事例を一つ作った。

東アジアのどの国も女性を自国の最高位職に選出した前例がない。 アジアの政治ではスキャンダルが一つの規範のように受け入れられているが、フィリピン・韓国など民主主義国家では最近の選挙で当落を左右するほどの不正はなかった。 米国のような投票所の混乱もなかった。



【コラム】「韓国の事例」に全世界が注視する(2)

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