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【経済view&】ウォン上昇の流れの肯定的効果(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ウォン切り上げが相対的に緩やかに進むならば肯定的な効果も期待することができる。ウォン高により輸出競争力が落ちかねないという点が懸念されるが、海外資金の流入にともなう肯定的効果の方がより大きく現れることもあるためだ。これまで韓国株式市場の上昇傾向はウォン高とともに現れたという点を念頭に置かなければならない。2004年11月に為替レートが通貨危機後初めて1ドル=1100ウォン以下のウォン高になるとすぐにKOSPI指数が上昇傾向に持ち直したりもした。

長期的な観点で見ると、良好な流動性環境と韓国の格付け上昇にともなう肯定的な影響などを考慮する時、ウォン上昇の流れは当面持続する可能性が大きい。米国・日本・ドイツなどの国債がゼロ金利水準となっているのに対し、韓国国債はまだ2%台後半で安定性と収益性の両面で海外投資家から高い評価を受けており、世界の流動性が韓国市場に継続して流入するだろう。実際に外国人は今年に入って韓国の債券市場で28兆ウォンを買い越している。

経済危機が近づくたびに韓国は盛んな輸出を通じて危機を克服してきた。しかし今回は違う。世界で一斉に沈滞が長期化し、世界的に韓国製品を買う需要が減っているためだ。ウォン下落、輸出増加、景気回復へとつながる韓国特有の景気回復の公式が揺らいでいるのだ。短期的にウォン高による輸出企業の収益性悪化は避けられないものであり、需要不振で輸出で困難を抱える企業は過去に類のない二重苦に陥りかねない。


だが、電機電子、自動車メーカーは過去に通貨危機などを経験しながらこれまで海外生産比率を高めており、ウォン高による収益性悪化も過去に比べ大きく改善されるなど体質を改善してきた。短期的に為替レートの変動性拡大は企業の投資心理に否定的に作用するだろうが、ウォン上昇の流れは韓国経済のファンダメンタルズが改善されているという点で肯定的と言える。合わせて韓国企業のグローバル競争力もさらに強化できる契機になるものと信じる。

柳相浩(ユ・サンホ)韓国投資証券代表



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