与野党の大統領候補から福祉拡大公約が次々と出ているが、こうした福祉支出を支える財源を確保する方法は非常にあいまいだ。国家経営戦略研究院の健全財政フォーラムは先日、与野党が出した大統領選挙公約通りに福祉支出を増やせば、毎年15兆ウォン(約1兆1000億円)ほど財源が不足すると指摘した。セヌリ党と民主統合党が明らかにした財源調達案を除いて、概略この程度の資金を埋める方法が不透明ということだ。
健全財政フォーラムが集計した今後5年間の公約事業規模はセヌリ党が75兆3000億ウォンで、民主党がその2倍を超える164兆7000億ウォン。文在寅(ムン・ジェイン)民主党候補はさらに追加で基礎老齢年金を2倍に引き上げ、児童・青年求職者・失業者に毎月10万ー50万ウォンずつ支給するという福祉公約を出した。これだけで年間約20兆ウォンが追加で必要となる公約だ。
問題は、与えるという公約は具体的である半面、その資金を確保する計画はなかったり、あるとしても確実でないという点だ。健全財政フォーラムは比較的調達方法が確実だと判断される財源を除いて、公約履行に必要な資金は年間8兆-24兆5000億ウォン不足すると分析した。康奉均(カン・ボンギュン)フォーラム代表(元財政経済部長官)は「両党が年平均15兆ウォンほどを追加で調達する、明確かつ具体的な案を提示しない限り、国民を相手に発表した公約はすべて意味のない話に終わる公算が大きい」と主張した。また「大統領候補は福祉拡大と財政健全性を同時に担保する確実な増税案を提示する必要がある」と要求した。与野党は一般中産層・庶民に対する増税なしに、予算の削減と富裕層に対する増税だけで財源を調達できるかのように話しているが、普遍的な増税なしに財源を調達するのは極めて難しいということだ。
康代表は現行10%の付加価値税(消費税)率を12%に上げれば、不足した財源を確保できると提案した。野党が提示した富裕層増税だけでは限界があるため、徴税効果が確実な付加価値税を引き上げようということだ。また「国民に向かって『増税なしに福祉はない』と正直に勇気を出して話せる指導者だけが国の未来を責任を負うことができる」と述べた。すなわち、財政難にならずに福祉支出の財源を確保するには増税が避けられず、増税をする場合は付加価値税の引き上げが最も確実な方法ということだ。
しかし与野党大統領候補は増税だけは決して口にしない。特に付加価値税の引き上げについては政治的な負担が大きいという計算だ。セヌリ党のキム・ジョンイン国民幸福推進委員長は付加価値税率引き上げを示唆する発言をしたが翌日に撤回し、安哲秀(アン・チョルス)候補は「普遍的福祉のためには普遍的増税が避けられない」と主張しながらも、具体的な増税案は出していない。
結局、有権者が具体的な増税案がない福祉公約は不可能だという事実を知って票で審判するしかない。
健全財政フォーラムが集計した今後5年間の公約事業規模はセヌリ党が75兆3000億ウォンで、民主党がその2倍を超える164兆7000億ウォン。文在寅(ムン・ジェイン)民主党候補はさらに追加で基礎老齢年金を2倍に引き上げ、児童・青年求職者・失業者に毎月10万ー50万ウォンずつ支給するという福祉公約を出した。これだけで年間約20兆ウォンが追加で必要となる公約だ。
問題は、与えるという公約は具体的である半面、その資金を確保する計画はなかったり、あるとしても確実でないという点だ。健全財政フォーラムは比較的調達方法が確実だと判断される財源を除いて、公約履行に必要な資金は年間8兆-24兆5000億ウォン不足すると分析した。康奉均(カン・ボンギュン)フォーラム代表(元財政経済部長官)は「両党が年平均15兆ウォンほどを追加で調達する、明確かつ具体的な案を提示しない限り、国民を相手に発表した公約はすべて意味のない話に終わる公算が大きい」と主張した。また「大統領候補は福祉拡大と財政健全性を同時に担保する確実な増税案を提示する必要がある」と要求した。与野党は一般中産層・庶民に対する増税なしに、予算の削減と富裕層に対する増税だけで財源を調達できるかのように話しているが、普遍的な増税なしに財源を調達するのは極めて難しいということだ。
康代表は現行10%の付加価値税(消費税)率を12%に上げれば、不足した財源を確保できると提案した。野党が提示した富裕層増税だけでは限界があるため、徴税効果が確実な付加価値税を引き上げようということだ。また「国民に向かって『増税なしに福祉はない』と正直に勇気を出して話せる指導者だけが国の未来を責任を負うことができる」と述べた。すなわち、財政難にならずに福祉支出の財源を確保するには増税が避けられず、増税をする場合は付加価値税の引き上げが最も確実な方法ということだ。
しかし与野党大統領候補は増税だけは決して口にしない。特に付加価値税の引き上げについては政治的な負担が大きいという計算だ。セヌリ党のキム・ジョンイン国民幸福推進委員長は付加価値税率引き上げを示唆する発言をしたが翌日に撤回し、安哲秀(アン・チョルス)候補は「普遍的福祉のためには普遍的増税が避けられない」と主張しながらも、具体的な増税案は出していない。
結局、有権者が具体的な増税案がない福祉公約は不可能だという事実を知って票で審判するしかない。
この記事を読んで…