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【社説】韓国大統領候補、日本の失敗を反面教師にすべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
大統領選挙候補の間でようやく経済成長の話が少しずつ出始めている。 遅い感があるが、成長の方向にも目を向けたことを歓迎する。 私たちは、福祉拡大と経済民主化も重要だが、経済成長が根底になければならないと繰り返し強く注文してきた。 その間、大統領候補は福祉と経済民主化を強調してきた。 雇用創出の核心である経済成長にはあえて背を向ける雰囲気だった。 しかし増税を含む財源対策のない福祉拡大は危険なギャンブルだ。 経済民主化論争も株式の持ち合いなど“財閥たたき”に変質した感じだ。

今の韓国経済には「L字型」長期不況に突入する兆しが表れている。 グローバル不況の中、ウォン高ドル安も急速に進み、輸出環境はよくない。 すでに7-9月期の成長率は1%台に落ちることが確実視され、来年の成長率も2%台に下方修正する経済予測機関が後が絶たない。 先日は造船業界トップの現代重工業が創社以来初めて希望退職者を募集すると発表した。 受注量が当初の目標値の34%にとどまり、やむを得ず出した対応策だ。 造船・海洋プラントなど事業多角化を順調に進めた現代重工業さえも職員1割を削減する状況なら、他の企業はどれほど事情が深刻だろうか。

経済の現実とかけ離れた公約がどれほど無意味であるかは日本を見れば分かる。 09年に日本民主党は「無駄な公共事業費を減らせば解決する」として最低保障年金・無償医療・児童手当・高速道路通行料の無料化を掲げて執権に成功した。 しかし根本的な処方である消費税増税に背を向けたまま経済成長までが停滞すると、どうすることもできなかった。 税収は減り、政府の負債が膨らみながら、国債の格付けは韓国と同じレベルに落ちた。 日本民主党が公共部門の縮小に依存してもどうにもならないという事実を悟るのには2年もかからなかった。 結局、福祉公約を大量に撤回し、国民謝罪声明まで発表した。


韓国大統領選候補も韓国経済の現実を冷静に見つめる必要がある。 福祉拡大と経済民主化は経済成長とともに三位一体で進めなければならない。 米国・欧州・中国など、どこを見ても来年の韓国をめぐる経済環境は不安定だ。 サムスン電子と現代自動車を除けば、ほとんどの企業がリストラを考えるほど経済状況がよくない。 年末の大統領選挙でどの候補が当選しても、すぐに不況対策から着手しなければならない状況だ。

大統領候補はわれ先にと市場の商人や双竜自動車の座り込み現場を訪れている。 社会的弱者に配慮する布石とみられる。 しかし今後5年間、国を引っ張っていく候補なら、現代重工業など韓国経済の心臓部で何が起きているかにも目を向ける必要がある。 各大統領陣営は優秀な経済専門家が布陣していると誇っている。 それなら福祉・経済民主化はもちろん、経済成長までも含めて現実性のある公約を出さなければならない。 難しい政策の組み合わせをうまく調和させるために深く頭を悩ませるべきだ。



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