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【社説】漂う雇用不振の暗雲=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
先月の就業者が前年同月に比べ68万5000人も増えたという。2002年3月(84万2000人)以来10年6カ月ぶりの最大水準。失業率も昨年9月の3%から今年は2.9%に減り、雇用事情が好転しているように見える。しかしこうした統計数値を詳しく見ると、実際の雇用状況はそれほどよくない。まず、今年9月に就業者数が大幅に増えたのは、昨年は秋夕(チュソク、中秋)連休が9月に含まれたことが影響している。季節的な要因を考えた場合、9月の就業者数は前月比3万6000人増にすぎない。

さらに就業者増加の大半を50代(32万6000人)、60代(29万3000人)が占め、20代の就業者はむしろ5万6000人減と、5カ月連続で減少している。働き盛りの青年は職場を探せず、50、60歳代の雑役が増えているのだ。一言で雇用の質が悪化しているということだ。さらに深刻な問題は、10月以降の雇用事情が急激に悪化する可能性があるという点だ。朴宰完(パク・ジェワン)企画財政部長官も「10月以降は雇用増加傾向が鈍化すると予想される」と述べた。

すでに今年7-9月期の経済成長率が1%台にとどまるという観測があり、知識経済部が産業研究院と共同で調査した7-9月期の製造業の景況判断指数(BSI)も当初の予想値101をはるかに下回る84だった。実質成長率と体感景気がともに落ちているということだ。こういう状況で雇用が増えるはずはない。低成長の影響が近い将来、雇用市場に広がる兆しが表れている。こうした事情の中でも、与野党の大統領候補は低成長を克服して雇用をどう創出するのかという具体的な公約を出していない。低成長で雇用が減れば、庶民と青年層の苦痛が最も大きくなる。仕事を失ってさまよう人たちの前で、経済民主化や福祉拡大の公約がどんな意味を持つのだろうか。

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