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【社説】大統領は特検を任命し、特検は中立守るべき=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「ソウル内谷洞(ネゴクドン)私邸用土地購入疑惑特検法」(内谷洞特検法)がまた政治的な葛藤を呼んでいる。 青瓦台(チョンワデ、大統領府)は3日、民主党の特別検察官(特検)候補者推薦を「一方的な推薦だ」とし、再推薦を求めた。 民主党が推薦した特検候補者に対してセヌリ党が異論を唱えている状況で、大統領が特検を任命するのは不適切だという論理だ。

実際、特検の推薦をめぐって与野党は対立中だ。 セヌリ党は民主党に対して「円満な協議で特検を推薦することにした約束を違反した」と批判し、再推薦を要求している。 これに対し民主党は「もともと民主党が推薦することに合意し、その間、与党とも十分に議論したため、再推薦はない」という立場だ。

こうした対立状況で、残された可能性は青瓦台が特検任命を拒否するか、そのまま受け入れるかの2つだ。 特検任命を拒否するのは特検法違反だ。 したがって大統領が法を違反する事態を防ぐのなら、当然、特検を任命しなければならない。


もちろん、青瓦台と与党が憂慮する問題点がないわけではない。 特検法は制定される当時から「野党が特検候補者を推薦する」という部分をめぐって違憲論争があった。 事件を告発した当事者が事実上調査までするという点で、捜査の公正性に懸念を招いた。

実際、民主党が推薦した候補者2人はともに進歩性向の法曹団体を率いた主役で、親野性向が強いと評価される。 民主党は与野党の交渉過程で“円満な協議”をすることにしただけに、より中立的な人物を推薦することで政治的論争の余地を減らすのが正しい。 特検が政派性の疑いを受ければ、捜査の公正性に対する信頼まで損なわれるからだ。

しかしこうした問題点があっても、大統領は特検を任命するのが正しい。 すでに国会を通過した法を違反してはならない。 特検法に基づく任命時限の今日中に特検を任命する必要がある。

特検は基本的に行政府に対する立法府の牽制装置だ。 行政府に属する検察の捜査に対する不信により、立法府が特別に法を作ってまた捜査するという政治的行為だ。 また、今回の場合、大統領と直系家族が直接捜査対象となる。 大統領が特検法の違憲論争にもかかわらず、拒否権を行使できないのも、こうした特殊性のためだ。 同じ論理で再推薦を要求するのも常識的に合わない。

青瓦台が特検を任命する場合、残された課題は特検の活動の公正性だ。 こうした論争の余地を抱えて出発する特検であるだけに、徹底した政治的な中立性が要求される。 特に今回の特検活動期間は大統領選挙キャンペーンと重なるため、非常に敏感になるしかない。 政治の影響を受ける場合、いくら特検が徹底的に事実究明をしても、国民的な信頼を得るのは難しい。

青瓦台は特検を任命し、任命された特検は政治的な中立性を徹底的に守ることを国民の前で誓って実践しなければならない。 そうしてこそ特検が消耗的な政争の犠牲にならず、大統領選挙キャンペーンも不必要な論争に巻き込まれないだろう。



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