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【コラム】韓国のリンゴにだけないもの(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
これまでと同じようにすることはやさしくて楽だ。 慣性の安逸はリンゴのへたにもある。 韓国で売られているリンゴは変わっている。 へたがない。 1960年代まではへたが付いたリンゴが多かった。 へたが消えたのは段ボールボックスが登場した70年代だ。 当時はリンゴを3段に積み、その間に紙を敷いた。 へたが紙を突き破り、他のリンゴを傷つけた。 このため果樹園側は収穫の際にへたを完全に除去した。

時代が変わると、包装方式が変わった。 1段の小型ボックスが普及し、リンゴに傷がつく心配は減った。 へたを取り除く労働を減らせば、全国リンゴ農家の生産費は年間190億ウォン(約13億円)も減る。 へたを見て新鮮度を判断できるため、消費者のリンゴ選びにも役立つ。 へたは水分の蒸発を抑え、保存性を高める。 なら、答えは明白だ。 リンゴのへたを除去しないのが利益だ。 この答えはすでに2000年代序盤に提示されていた。 しかしごく一部を除いては韓国のリンゴには相変わらずへたがない。 山河も変わるという10年間、こうした簡単な変化さえも実践されていないのだ。 リンゴ産業のリーダーは鈍感になり、生産者は安住した。

リンゴだけではない。 「内需が未来だ」企画シリーズが最近、中央日報に連載された。 新たに見つけ出した答えはない。 答えが出てきて10年は経っている。 しかしまた、内需が活性化してこそ雇用が生まれ、未来が開かれるということを強調するしかない。 変わっていないからだ。 ここにも慣性がある。 一つは既得権だ。 内需の根幹であるサービス業には、すでにその場を占めている人が多い。

【コラム】韓国のリンゴにだけないもの(2)

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